小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

変化のプロセスを知ること、理解すること

本日は、チェンジマネジメントの話です。働き方改革を筆頭に、組織や個人には常に「変わる」というプレッシャーが掛けられています。しかし、新しいことへは不安が伴います。では、その不安をフォローしながら、変化を前進させるためのマネジメントとはどのようなものなのか。今日は、自分の学びめもを記載します。

変化への不安 : 何かを失う怖さ
変化をするとは、何かを失うことへの怖さが元になる。例えば、現在の組織が大きく変化するときであれば、存在意義や自己価値の喪失、関係の喪失、安心のコントロールの喪失など。

怖さがあれば、ひとは抵抗します。これが変化への障害になります。

変化の失敗パターンは、こう。

まずは、変化への認識ができず、混乱。混乱が不安を呼び、元のやり方に戻る。結果、変化は失敗に。

では、成功パターンは、どうか。
変化を認識し、その目的をしっかりと理解し、一人ひとりが適応し、組織に浸透する。

その際の4つのポイントは以下のとおり:
1.TOPのサポート …新しいものほど、社長や組織のリーダーが率先することが大事
2.社員を知る  …変化において、何を求めているのか把握なしでは進まない
3.教育 …仕事のやり方、好みが違う。TPOに合わせてやり方を教育
4.コミュニケーション …一気通貫。1〜3を軸に徹底する

そして、ポイントは「メ・ド・コ」。それぞれの頭文字です。
1.メ …プロジェクトを「目に見える」カタチにすること
2.ド …「同盟を組む」。やるぞ!という気合いだけ、組織任せはダメ
3.コ …社員とのコミュニケーションを直接とる

あとは、ひとは7回聞かないと、認知しない。それだけ理解してもらうのは難儀という理解をすること。だから、目に触れる機会をつくることが大事。そして、何より「変わる先は、楽しいことなんだよ」と声を挙げ続けることが大事。

===

今日はお話を聞いたところのあくまで自分めもです。

しかし、改めて思うのは、リーダーが率先して変化を受け入れ、行動し、見せること。そしてその変化をリードする人が積極的に現場と「直接」コミュニケーションをとることはどこのお話を聞いても共通していること。

過去の取材からもいろいろと変化のポイントの共通項が見えるので、今度、時間があるときに深掘りしたいと思います。

今日は、本当にめものまとめです。

変えるということは、変えないことを見定めること

昨日、Facebookのタイムラインにこの記事のシェアが流れてきました。


話は、円柱と角柱を12時間描きつづけて気づいたこと。学びの多い記事なので、この記事をご覧になっている方にはぜひ、一読を薦めたいと思っています。

さて、ここからが本題。

私もこの記事を拝読して、ひっかかったことが多々ありました。その中のひとつがここ。

「形は一カ所だけ直しても意味がないんです。何かがおかしいなと思うときは、たいてい全体がどこか違っています。違っている場所をすべて、少しづつ修正する。それが基本です」


デッサンを続けて、すでに完成と思っているひとたちに対して、デッサンの先生が立てた問いです。1カ所違うときは、たいてい全体が違う。そして修正をし続けて10時間たっても、先生はいう。

「早すぎる」

早すぎるとは、手をつけることが早いということ。結果、じっくりと対象物を見つづけ、徹底的に向き合うことが重要だと気づかされた、といいます。

あれ?
これって何か仕事やプロジェクトでも同じことがいえそうだな。
そして、ふとこんな話がリンクしました。

それが「時差BIZ」です。時差BIZって何?という方に先にお伝えすると通勤時間をずらして、朝ラッシュを軽減。生産性を向上させよう!という働き方改革の施策として東京都が推進している大規模プロモーションです。都内近辺に勤務されている方はご覧になったかと思いますが、ちょっと?なプロモーションが都内の駅構内などで大規模に展開されています。

 

 

「生産性の向上」という点はこのテーマひとつで記事が何本も書けるものになるので端折りますが、個人の働き方をより良いものにするために、時差BIZを始めよう、という点にはどうしても違和感を感じてしまいます。それは前段のとおり、通勤ラッシュの回避は部分最適であって、全体をどう捉えるのか、という視点が欠けているからです。

デッサンの話に戻すと、デッサンで難しいのは個々で違和感を感じたことを直し続けても、よりよいものにならないことにあります。全体が歪んでいるとき、

この線はもっと角度をつけた方がいい
この線はもっと長い
陰影はもっと濃い
あれ?2mmずれている

こんな調子で直し続けることになります。でも、これを続けても調和のとれた絵にならないんです。では、何が重要になるのか。

ひとつは、よーく対象を観察することです。

個別の違和感を捉えるのではなく、まずは全体をしっかりと捉えるんです。デッサン経験のある方ならご存知だと思いますがデッサンの上手なひとは、いきなり決められた外観の線をバシッと書いたりしません。陰影を落としていき、徐々に徐々に陰影が深くなり、画面に浮き出ていくような書き方をします。それは全体をよく観察し、少しずつ少しずつ修正しながら、書き足していく感覚に近いです。

そして、ここが大事。
二つ目は、直さないところを決めることです。

まずは絶対に直さないという軸を決め、その視点から歪みや違和感を修正していきます。この軸がないと、個別の歪みを最適化しようとして、永遠に歪みが歪みを生むドツボにはまります。違和感を感じ、変えたいのであれば、まずは「変えないことを見定める」ことが最初のスタートになるんです。

ふと思い返すと、仕事でもいっしょのことが言えるのではないでしょうか。
先般、話題になっている働き方改革の文脈もいっしょです。

まずは、朝の通勤ラッシュを避けて、快適な朝を。そして、生産性をアップしよう、というお題は素敵なんですけど、「満員電車がストレスで、生産性を損なう行為」という点だけにフォーカスしていては、改善はありません。むしろ別の歪みが発生してしまうのではないでしょうか。

それよりも大事なことは、まず組織として、会社として、どういう働き方をしたいのか、という軸をつくること。そして、絶対に変えないことを軸にしながら、どこに歪みがあるのか、を少しずつ少しずつ改善していくこと。

改めて、デッサンの先生の問いを考えます。

「早すぎる」

働き方改革も同様です。

「早すぎる」

すぐに流行に乗って手をつけるのではなく、会社や組織の在り方に対してじっくり向き合うこと。考えること。気づくこと。答えを強制されるのではなく、自ら気づいて行動することに価値を置くべきではないか。

なんてことをふと思ったのでした。

最後に先日、書いたこの記事も実は同じ文脈だったりします。

chibiblog.hatenablog.com

雑談が組織のコアバリューを育むのであれば、変えてはいけないのです。

変えたいのであれば、まずは変えないことを決めること。
そこがスタートラインではないでしょうか。

「それってどういうことですか?」と言えるひとは素晴らしい

社会人になり、知らない、分からないことをそのままにしてしまうことがないだろうか。年齢を重ねると、若手の前で「まだ理解ができないので、もう少し説明してほしい」と尋ねることが何となくはばかられることがある。正直に白状すると、わたしもたまに「知ったかぶり」をして理解不足の点を流してしまうことがある。しかし、学びが深いひとは、いつでもわからないことは質問する。

「あれ? それってどういうことですか?」

状況は関係ない。経営会議でも、編集会議でも、どんな場でも同様に質問する。しかし、この質問できることで場のクオリティは天地ほどに差が出る。理由はいくつかある。

ひとつ目は、最初に「それってどういうことですか?」と聞けると、解を同様にみんなに共有できるため、コトの理解を深めることができる。バックグラウンドが異なる人材が集まった際にはそもそものプロトコルがそろっていないケースもあり、こうした問いを立てられるひとは貴重になる。だからこそ、「それってどういうことですか?」と言えるひとは素晴らしい。

ふたつ目は、ハードルを下げることができる。ボードメンバーが周知の事実だったとしても、自分が知らないことは聞けばいい、と質問への心理的ハードルを下げることができる。活発な議論を行う上で、こうして場を整えることは大切になる。だからこそ、「それってどういうことですか?」と言えるひとは素晴らしい。

三つ目は、「それってどういうことですか?」との解次第で、「それは、こんなこともいえそうですね」と、関係性を問いやすくなる。話を拡散させ、話題を広げることもできるかもしれない。発想が膨らむ環境を有む上でも「それってどういうことですか?」と言えるひとは素晴らしい。

そして結果、「それってどういうことですか?」と問いを立てられるひとは、巡り巡って多数の気づきをまわりに与えてくれる。自分の知識や経験とは異なるものがシェアされることになる。

だからこそ、いえる。
「それってどういうことですか?」と言えるひとは素晴らしい。

キャリアアップを意識するひとほど、キャリアアップできないという話

ちょっと誇張していますが、キャリアアップ志向が強い人ほど、実はキャリアアップができないのではないか、という話です。特に若手の方にこの傾向が強いように思います。意識が高い20代の若手と会話していてその根底にあるのは、変化の激しいサバイバル時代での「生存確率」をあげたい、というもの。それがなんとなく自分のスキルアップだったり、キャリアアップすることだったり。

しかし仕事柄、一流のビジネスパーソンとお話をさせていただく機会が多い中で感じていることは、自身のキャリアアップを考え、いまの立場になっている方は稀だな、ということです。なぜ、そうなるのか。以前、ある著名な投資家からいただいたこんな言葉にヒントがあるように思います。

「コトにあたれ」

若手にありがちな「キャリアアップ、スキルアップがしたい」という相談。その投資家の方は若手にいつも「自分のことよりもまずはプロダクトを一流にすることを考えろ」というそうです。

ビジネスをやる以上、サービス価値の最大化が至上命題。目の前のプロダクトやサービスを一流に育てた経験やスキルがあれば、次の機会がやってくる。その機会の積み上げによって、キャリアアップやスキルアップは勝手についてくる。間違ってはいけないのは、「自分>プロダクト」ではない。「プロダクト>自分」の順番を間違えてはいけない。間違えると、まったく異なる人材になってしまう、と。

一流の方ほど、まずは目の前のコトにあたる。視野が広がると、未来のコトにあたる。その機会によって、仲間をつくり、信頼関係をつくり、新たなコトを引き寄せる。そんな循環がある気がします。

「コト>自分」なんですよね。

こうまとめてみると、キャリアアップ志向が表に出ている方というのは利己主義にみえて、どうしても「いっしょに仕事をしてみたい」と思えないし、逆に機会を遠ざけることになるのかもしれません。

ということで、最近の若手の話からふと「キャリアアップ」について考えてみました。しかし大層なことを書きつつ、自分が手がけるサービスやプロダクトが一流か、というとそうではないです、、、、自分ももっと目の前のコトに没入しなければ。

ではでは。

コミュニケーション手段が多様化する時代の在り方を考える

最近、わたしの周りでは、こんな記事が話題になっていました。

www3.nhk.or.jp

主題は「固定電話の必要性の有無」について。記事の概要は以下のとおり

・IT企業を中心に、固定電話を置かない企業が増加中
・固定電話を置かない企業の主要チャネルは、チャットやSNS
・企業によって代表電の受け取り先はアウトソース先。必要なもののみ社内共有
・一方で、あえて固定電話を置く企業もあり
・コミュニケーションの手段も多様化して、上手に使い分けることが必要

話題になった背景は、大半の意見は「電話はいらない」というもの。実際に社内外のコミュニケーション手段はツールの種類も含めて多様化が進んでいます。中でもビジネスSNSやチャットツールの伸長は凄まじく、記事内で紹介されているチャットワークは、ここ3年で利用企業数が3倍以上に増加。さらに転職サイトの求人に目を通すと応募資格の欄に「ビジネスチャットの利用経験」といった内容を記載する企業も出てきています。

では、ここであえて課題に挙げたいと思います。それは、「最適なコミュニケーション」とは何か、ということです。というのは、この「電話いらない」論調には違和感を覚えることが多い為です。

なぜ、違和感を感じてしまうのか。

理由は目的の達成と時間の効率化を果たせれば、チャネルはその手段でしかないから。それなのに長短の理解を棚に上げて、白黒をつけたい声が多いことにどうしても違和感を感じてしまいます。例えば、コミュニケーションをとる必要があるのは、ほぼ「ホウレンソウ」に集約されるのではないでしょうか。そして、報告、連絡、相談の目的を果たすことができ、そのコミュニケーションに関わる人物の仕事の効率を妨げなければ、手段は都度選択すればいい、と個人的には思っています。

しかし、実はここには課題があります。

それは、ビジネスSNSやチャットなど、新興コミュニケーション手段には一定のスキルと経験が必要ということ。また、ビジネスSNSならではのコミュニケーションがあり、双方のコミュニケーションの理解度をそろえる必要もあります。慣れといえるかもしれません。例えば、クライアントからの技術的な質問のケースを想定します。問い合わせがあった際に、ビジネスSNSやチャットがあれば、素早く知識ある人に問い合わせて、「これが参考になるのではないか?」と記事のURLをクライアントに2、3送るだけで必要なやりとりは完結するかもしれません。必要あれば、別途詳細を調べて送るだけ。一度に完璧に返答する必要はなく、必要最低限の情報をスピーディにやりとりし、情報を積み上げていくコミュニケーションになります。またFacebookのようなメッセンジャーを活用する際には、いいね!ボタンで完結するかもしれません。その方がクライアントにとっても誠実なケースも。電話文化に慣れすぎていると、上記のコミュニケーションは軽く、違和感を感じるかもしれません。

コミュニケーション手段の多様化により、中身自体にも変化が起きています。そして、そのコミュニケーションの理解度を深める必要性があります。いまはそうしたコミュニケーション理解を深める過渡期なのかもしれません。

ただ、コミュニケーションのいちばんの根底にあるのは、「誠実な対応」と信頼ではないか。まずはお互いのコミュニケーションのプロトコルをそろえることに尽力し、最適なコミュニケーションを都度選択できること。より良いコミュニケーションの在り方をそれぞれの環境で模索し続けることがこの過渡期に必要なのではないか、とふと思いました。

(余談)
ちなみにわたしは電話をほぼ使用しません。コミュニケーション手段はビジネスSNSが中心で、チャットでほぼ解決。外部パートナーとの意見交換やMTGなどは、あえて電話(Skypeなど)で実施することもありますが、必ず始めと終わりの時間を決めて実施しています。話をしたいからと唐突に相手に電話をすることもありませんし、逆に唐突に内線を受けることもしません。時間は有限。なるべくスピーディに目的を達成するコミュニケーションがどうあるべきかは、考える必要があると思っています。

いつの間にか上達する息子をみて、思うこと

子どもは、いつの間にか成長していくもの。
そして、気づかないうちにいろんなものを身につけていく。

そんな風に思わされた週末のひととき。

何がというと、4歳の息子のことです。今週末は天気がよかったので、ボールを持って近くの公園に。駐車場から広場に向かう中、ボールを器用に足裏でコントロールする息子。ボールをそっと押し出してドリブルし、行き過ぎると足裏で器用に止める。実は先月までただただボールを蹴ることしかできませんでした。コントロールもままならず、すぐに手を使うのが1カ月前。それがいつの間にか、ここまでできるようになっていました。

息子は最近、サッカーにハマっています。とにかくボールを蹴ることが楽しいみたい。今日はドリブルからのシュート練習を勝手に始めて、生意気にも「股抜き」シュートを狙って、成功すると大喜びしていました。「やったー、やったー!」と飛び跳ねて喜ぶ姿に、息子自身が成功体験を素直に喜んでいることが嬉しかった。

当然、放置していて成長があるわけではありません。1カ月の間に3つの変化をつけてみました。前振りが長かったけど、今日はその実施したことの振り返りコンテンツです。日記であり、落ちはありません。

さて、改めて息子がサッカー(というより玉蹴り)に興味をもったので、3つの変化をつけました。内容は、以下のとおりです。

1.本格的にサッカー教室に入れたこと
2.動画を見せるようになったこと
3.自分自身も同様の練習をするようになったこと

1.は分かりやすく興味をもったので、サッカーの教室に入会することになりました。教室は、週1回1時間。ただ、サッカー教室への入会で気をつけたことがひとつ。

息子の性格に合わせたスクールを見定めたこと。

ありがちなのが、地元の有名なサッカースクールに入れること。しかし、それはしませんでした。息子のサッカー教室は、息子が所属する年中さん、年長さん含めて4人しかいません。あえて少人数にしたのは、理由があります。それは、息子は自分のペースで学ぶことを好み、じっくりと技の鍛錬をすることが好きだから。ボール蹴り以前はストライダーにハマっていたということもあり「自分で課題をみつけ」「自分のペースで学ぶ」ことに慣れていました。そのため、以前、市民団体のサッカー教室に連れて行ったところ大失敗。「みんなで○○」という協調性を学ぶ要素が強すぎて、好きなようにボールに触れることができない。例えば、試合になるともみくしゃになりボールに触れない息子。


「みんながボールを蹴るのを邪魔するんだ、、、」という息子に「そういうスポーツだろ」と言いたいところだったけど、息子の純粋に「楽しみたい」という気持ちを尊重して少人数のチームを探したというのが背景があります。結果、コーチとの相性もよく、少人数なので、常に課題に取り組む息子へフォローをしてくれる。まずはボールに慣れること、ボールをコントロールする楽しみを覚えること。それがハマりました。

2.動画を見せること
最近は、小さな子どものサッカー練習動画がYoutubeにゴロゴロとあります。この中で、年中、年長ぐらいのドリブル練習に使えそうな動画を集めて、「息子のサッカー練習」と題して、編集しました。それを単にTVに流すだけ。余談ですが、いちばん見ているのが、この動画です。

www.youtube.com

息子が積極的に見る、というよりも、単に流すというだけ。自然に目に留まり、言葉には出さないけれども、「あの技、次はやってみよう」という頭が働いているように思います。

3.親もいっしょに練習する
実はサッカー経験がある自分。なので、ボールを購入し、息子が受けたレッスンのメニューや上記の動画でやっていることを、自分も息子の前で練習しています。サッカー経験者ならわかると思いますが、上記の内容であっても相当できる部類。自分も失敗をしながら、コントロールするところをいっしょにやっています。ある種、息子と競争している環境をつくりだしています。なぜ、こうしたか、というのはストライダーのときの学びなんですが、息子の性格上、「○○ちゃんに負けたくない」という思考が働きやすいため。だったら、いちばん身近なところにライバルをつくればいいじゃん、ということで対象となっているのが、自分というわけです。

振り返ると上記3つがうまく機能しだしている、といえます。では、次からはどうするのか。課題があるとすれば、ひとつは息子の自己認知のお手伝い。例えば、息子の現実のプレーとイメージのプレーとの差異や上記の掲載動画など、他者のプレーとのGAP認識を助けることができないか。あとは、息子が「やりたい」という気持ちにどう時間をつくるのか、という親側の環境づくりの改善でしょうか。

息子自身が無理なく課題を発見する手助けをすること。あとやっぱり夢中になっているときに没入して学ぶ、という経験があっていいので、例えば、朝方に少し時間をとってみるとか、親側の環境整備には改善の余地がありそうです。


以前ブログに書いた、こんな学びを活かしてみたいと思います(笑 親も日々学びたおす、ということで、明日は息子のサッカー教室の日。先週からの成長と息子の課題発見を楽しみにしたいと思います。

ではでは。

1週間で気になった記事を改めて洗い出してみる。そして、考える(2017/07/08)

Facebookなどで情報収集しています。例えば、記事のURLもそう。知人のコメントもそう。何か気になることがあれば、Facebookのアクティビティログに履歴を残し、1週間たったところで読み返すということをしています。

今日も1週間、自分自身が気になった記事などをピックアップし、深掘りしてみます。

==【chibi がいいね!を押したコンテンツ】

1.

マザーハウス副社長の山崎さんのインタビュー。
テーマは、会社の存在意義で山崎さんは会社の存在意義は「コミュニティと生産性」と答えています。

トーリーがあるプロダクト開発が特徴のマザーハウス。「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という明確なビジョンのもとには、その理念に共感した人たちが集まります。そのミッションや理念を共有した仲間と仕事がしたい。そのためのコミュニティ=会社である、といいます。

そして、「コミュニティをつくるのに、会社でなければならないのか」との問いに「もっともボーダーレスなコミュニティこそが会社」といいます。7カ国ではたらく従業員がみな、同じ共通の理念のもとで仲間意識をもつ。これがすごいことと解きます。

www.youtube.com


(個人的な学び)
多様な働き方が生まれる現在、会社という共同体の在り方も変わってくる。その上で、なぜ、会社というものが存在するのか、といえば、ミッションを実現したい仲間が集まるコミュニティが必要だから。会社がいちばんボーダーレス性が高く、国をまたいで仲間をつくる場になるから。そして、単にミッション達成を担うわけではない。人のライフステージが多様化する中で、その時々で弱者が生まれる。それを許容し、支え合える、育てられる持続性の高いコミュニティは会社という存在なくしてはありえないのかもしれない。

そう考えると、ビジョンの共感、育成の責任、そして支え合いなど、コミュニティに所属する上での約束ってもっと重みをもつよなと考えさせられました。

2.

www.businessinsider.jp

個人的に大好きな産業医の大室さんの記事。長時間労働過労自殺の現場から現代人が陥りやすい考えを産業医視点から切り込んでいます。

(個人的な学び)
→現代人は脳を働かせ過ぎ。オーバートレーニング状態を見極める
→働かせるのであれば、休息を視野に入れるべき。※例:ベゾス8時間睡眠
→ありのままの状態を受け入れてほしい世代あり。世代間の違いを理解すべし

相変わらずたとえ話が秀逸であり、その差し込むタイミングも絶妙。以前、取材した際にもこの適度な頻度かつウィットに富んだ例えが大室さんのトークの強みですね。


3.

type.jp

あまちゃんサラリーマンNEOを手がけた吉田さんのインタビュー。人には価値観があり、容易にそれを人に押しつけがちになる。しかし、価値観を捨てることはできない。では、どうするのか、といえば、「距離を置く」ことが大事であると解きます。

その具体的な手法が「瞑想」。部屋を真っ暗にして今日の1日を振り返り、感情を一つひとつ解きほぐす。どんな話を誰として、どんな感情を抱いたのか。その感情をそっと手にボールを持つようにして包み込み、目の前に流れる川にそっと流してあげる。そうすると、自分の感情が流されていくので、自分自身を客観視できるようになっていく、といいます。

実は、あまちゃん公開が終了した頃、吉田さんにインタビューしたことがあります。いまでこそ大成功しているプロデューサーですが、NHK入社時はいちばんできないディレクターだったといいます。転機がサラリーマンNEOの企画。自分がやりたい番組ではなく、知人が「NHKがバラエティやったら面白そう」という話をキッカケに自我を捨てて望んだ企画が大ヒット。それからも一流の俳優たちの仕事ぶりを目の当たりにしてこの「客観視」することの重要性を独自に学ばれたのではないか、と推測します。当時のインタビューでは脚本家のクドカンさんや女優の小泉今日子さんの仕事ぶりに影響を受けたと話をされていました。あのインタビューから3年。以前、お話を伺ったときよりもその「客観視」するための独自の手法のディテールが語られており、個人的に楽しんで読めた記事でした。

(個人的な学び)
→客観視できることで、いまの感情を冷静に受け入れられる
→客観視できることで、冷静で適切な行動ができる
→客観視を鍛えるのに有効な手段「瞑想」 ※自分もやってみようかな。

4.

newspicks.com

またまた産業医大室さんのコンテンツ。現代の上司と部下の関係がテーマで、「褒め」と「叱り」について語られています。関係構築において都合のよいマジックワードがあるわけではなく、褒めるも叱るも、小さな指摘の積み重ね。基本的なことかもしれないけれど、真摯に対話し続けるしかない、という基本を改めて思うコンテンツでした。

 

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ということで、まだまだたくさんPICKしている記事はあるものの、働き方文脈で気になったのは上記の4本。とくに2本が産業医大室さんの記事で、その多様な視点とわかりやすく読者に伝える例えの数々は大きな学びでした。

そんなこんなで夜が明けようとしています、、、、眠い。
健康管理が大切とコンテンツで上げていながら、それを実践できていないジレンマを抱えながら、就寝したいと思います。では、よい週末を。

「休む技術」「整える技術」に無頓着な現代人

プロのスポーツ選手であれば、最高のパフォーマンスを出すためにコンディションを整えるのは当たり前のこと。では、プロのビジネスパーソンは最高のパフォーマンスを出すために、日々、最高のコンディションを整える努力ができているだろうか。

とある、経営者が投げかけた問いです。

最近、生産性向上ということから「短い時間で、パフォーマンスを出す」という技術はより進歩しているように感じます。例えば、自身の強み、弱みの自己認知の向上、より没入して仕事に打ち込むための集中する技術、テクノロジーの活用など。ひと昔前に比較すると、自身の最適な能力開発における体系立てをしやすいのではないでしょうか。

ただ、これだけでは持続的なパフォーマンスを発揮することはできません。

スポーツに例えるといま、紹介したものは能力開発と捉えることができます。あとパフォーマンスを発揮する上で何が大事か。そうです。コンディションを整える、身体を休ませるという観点が欠けています。

最近、あるサッカー選手の記録が話題になりました。サッカー好きの方ならばご存知だと思いますが、横浜・F・マリノス中澤佑二選手が「140試合、連続フルタイム出場」という偉業を成し遂げたのです。なぜ、この記録がすごいかというと、ひとつは、年齢です。中澤選手は現在39歳。ベテランでいながら、常に出場し続け、若手に負けないハイパフォーマンスを出し続けたんです。もうひとつは、ケガをしなかったこと。サッカーはケガをしやすいスポーツです。特に中澤選手はセンターバックという相手FWとガチガチに身体をぶつけ合うポジションでいながらこの140試合、大きなケガをまったくしなかったのです。

そんな中澤選手にまつわる話が、ストイックすぎる健康管理です。

食事は、決まって朝、昼、晩きちんととる。また栄養管理も徹底していて南アフリカWカップ敗戦直後の夜、バーに行ったとき、他の選手はアルコールを注文したところ、カフェオレを注文したというストイックすぎる逸話が紹介されています。


徹底しているのは、食事の管理だけではありません。もうひとつの秘訣は睡眠時間の確保。FOOT×BRAINというサッカーを深掘りする番組に中澤選手がゲストで出演したとき、就寝は決まって22時。起床は、6時。しっかり8時間睡眠を確保することが大事だと語っています。ちなみに8時間というのは、睡眠上大事な数字で、Amazonジェフ・ベゾスなど名だたる経営者も「8時間の睡眠」を公言しています。


そして、中澤選手は、FOOT×BRAINの番組でこう話をしています。

僕はテクニックとかスピードとかサッカー選手として大事な部分が他の選手よりも劣っているところがあるので、じゃぁ、どの部分で戦った方がいいんだろう、どう補えばいいんだろう、と考えたときに、サッカーのグラウンド「以外」のところでどれだけ他の選手と差をつけられるか、を考えました。

 

パフォーマンスを考え続けた結果が、食事と睡眠だった、というお話でした。

なんでこんなテーマをあげてみたかというと、最近、生産性向上の話題が過度に行き過ぎていて、個への負担ばかりが増え続けているように感じたからです。前は○○時間でできていたことが、いまは半分の時間でできるようになりました、と美談のように語られるケースです。コレ自体は素敵なことですけど、持続可能性という観点でみるとどうだろうか、というケースもないとは言い切れません。

身体を酷使しすぎではないか。
心のケア、充足はできているだろうか。

もしかすると、「休む技術」「整える技術」を磨くことが、他者と比してよりよいパフォーマンスを出し続ける近道であり、本当に意味での生産性向上につながるのかもしれません。

最後に。

何気に健康管理については以前、こんな記事も書きました。


で、結果は?というと、実践できていません。。。。
はい、わたしも精進します。

雑談の捉え方で組織の生産性が変わる、という話

最近、これからのマネジメントをテーマに取材をしたり、多方面で記事を読みあさったりしていると、ひとつのキーワードが出てくることが多くあります。それが「雑談」です。そこで唐突ですが、読者の方に質問です。あなたの職場では「雑談」はポジティブに捉えられているでしょうか。ネガティブに捉えられているでしょうか。

どうやら、この雑談の捉え方によって、組織の生産性が大きく変わる、というのが今日のお話です。まずは、最近気になった「雑談」にまつわる記事を紹介します。


最初の記事で指摘されているのは、グループのもっとも重要な成功の予測因子は、同僚とのやり取りの量であるということです。またここが重要で、あくまでも量が大切であり、質ではないといいます。話す内容は無関係で、技術的なことであろうと、単なる暇つぶしのおしゃべりであろうと、他人と話しをすればするほど、生産性が向上するそうです。お金をかけないものとして、食卓のテーブルを大きくして大人数で交流を促したところ、パフォーマンスがあがったという話も。

2つ目の記事は、ホウレンソウのつぎは、ザッソウ(雑談の雑、相談の相)が重要になるという話。とかくイノベーションにつながる突飛なアイデアは、チームの雑談の中から生まれるといいます。そして雑談は、心理的安全がキープされて初めて成るという話です。また雑談のある職場は、何より「楽しそうだ」とも言っています。

また、雑談の効能として「相談しやすくなる」という効果も。物事を解決するのにいまは個ではなく、チームで解決していかなければならない。そのときに、チームの人となりがわかり、知っている人が困っていたら自主的に助けたいって思うのが、人間の性であり、これが有機的にチームワークにつながることが指摘されています。

3つ目の記事は、糸井重里さんのほぼ日の話。実際にその組織で働いた社会学者がほぼ日の不思議な雑談の文化にアプローチしたものです。ほぼ日刊糸井新聞のようにメディアを運営していることもあり、社員のクリエイティビティを発揮させる上で、雑談は重要な機能を果たしているという指摘がされています。そして、自身がグッときたのは、この言葉「あえて意地悪く言えば、(雑談は)組織のなかで半ば強制的に各人の個性を磨いてつくり上げ、個々人の特性を使い倒そうとする姿勢と習慣だと言い換えることもできる」というもの。雑談が個々人の個性を磨き、特性をあぶり出し、それを使い倒すための機能的なものだといいます。使いたおすってすごい言葉ですね。

4つ目の記事は、元Googleのアジアパシフィックの人事責任者の記事です。Googleの最高の上司は、メンバーのパフォーマンスを引き出すために「質の高い雑談」しているというお話。質の高いとは、メンバーの価値観が形成されてきたバックグラウンドがわかる雑談のこと。マネジメントする側はこのたわいもないと思われる会話の一端から、さまざまな情報を取得する。そしてチーム間の相互理解の深まりが心理的安全をつくる土壌になることが指摘されています。

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総論、乱暴ないい方ですが、「雑談が組織の生産性を向上させる」という話です。もともと経営管理における考え方の大部分は、フレデリック・ウィンズロー・テイラーのルーティンの標準化とプロセスの最適化が生産性の肝という科学的経営管理に沿ったものです。一方で、モノを大量に生産した時代から、シェアリングといった新しいモノサシが価値を生む時代には、他にはないクリエイティブが付加価値を生む時代になります。そのため、過度な標準化を進め、無駄を削ぎ落とすプロセス最適化では必然的に社員が歯車化し、持続的成長を阻む要因となることは否定できません。これからのマネジメントは、個の特性を活かしきること。そして、チームとしてアイデアを昇華させる仕組みをつくることが、生産性を大きく飛躍させるヒントがあるように感じます。

そして、生産性を支える機能のひとつが「雑談」というわけです。

ただ先ほど「乱暴」といったように、職場でただ雑談した方が生産性が高まるという指摘もわたしは違うと思っています。実際に上記に挙げた組織の方にお話を聞くと、「組織の目的を理解している」「社員の自立性が高い」など、雑談で得られた情報やアイデアをしっかりと仕事に落とし込む素地が整えられているという背景があります。

昨今、働き方改革の名の下に「長時間労働の是正」が叫ばれています。中には、時間当たりの生産性を向上させるために無駄と思われがちな「雑談」を排除するという職場もあるのではないでしょうか。しかし、会社を大きく俯瞰すると持続的かつ創造的な組織には、そのコアバリューを支える「雑談」という機能が組み込まれている可能性があります。自組織のパフォーマンスの源泉の理解不足により、実はそれを支える雑談の価値を誤って評価していないか、もう一度振り返る必要があるかもしれません。

さて、ここで改めてこの記事の最初の質問をしてみます。

あなたの職場では「雑談」はポジティブに捉えられているでしょうか。
ネガティブに捉えられているでしょうか。

その根っこに、生産性向上のヒントが隠されているのかもしれません。


 

良い子では、ゲリラ戦に勝てない

目的達成のために、手段をどう選択するのか。

唐突ですが、最近こんなお話を伺いました。先日、とある経営者とお話をしていたときの話題です。内容は「弁護士への相談からみる米国の経営者、日本の経営者の違い」についてでした。ここのスタンスの違いがとてもユニークだというんです。

日本の経営者は、弁護士にこう相談するんだそうです。
「この事案について、白黒つけたい。白か、黒か、教えてほしい」

黒であれば、もちろんNG。白であれば、GO。世の中には、白なのか、黒なのかが分からない灰色という「際(きわ)」というものが必ず存在します。日本の経営者は、このグラデーションの部分について、白黒つけることに注力する傾向があるそうです。

一方で米国の経営者は、弁護士にこう相談するんだそうです。
「この事案について、灰色を白に見せる方法を教えてほしい」

上記で挙げた際(きわ)の部分、グラデーションで黒とも判断できるかもしれないし、白とも判断できるかもしれないこの中間色を白に見せることに注力する傾向があるそうです。

法や規則に対して黒であれば当然、事業に対して致命傷となるため、やってはいけない。これは当たり前です。ただ、致命傷を負わなければ、よし。目的のためにまず前進させるというスタンスは、早期の「目的達成」を第一と置いていると受け取ることができます。一方で白黒をつけるというスタンスは、「致命傷を絶対に負わないこと」を第一として、実は目的達成を遅延させているともとれます。

このエピソードを聞いた際に、いろんな場面でありがちだな、と。

目的達成した方がよいと合意形成ができていながら、「でも、この懸念が、、、」とリスクを洗い出すことに全力を注ぎ、進捗が遅延し、いつの間にかリスクを潰すことが目的化しているケースです。

白黒つけられない部分があるかもしれないけど、まずは前進させること。
白黒つけられない部分があるから、まずは白黒をつけて前進させること。

ケースバイケースであるものの、ビジネスのスピードが早くなる中で、どちらがより早く目的を達成できるのか。いつの間にか、目的達成よりもリスク回避が目的化されていないか、いま一度、自分の進捗の在り方を考えるキッカケにしたいと思いました。

組織における正規戦だけにこだわっていては、
不正規戦(ゲリラ戦)に勝てない(のかもしれない)。