小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

データの裏にある心理を読み取らないと、大きな間違いが起きるかもしれないという話

最近、20代の若手ビジネスパーソンと話をする機会がありました。その内容が個人的にあまりに衝撃的で、その内容について今日は書いてみようと思います。

20代の若手ビジネスパーソンを仮にAさんとします。
そのAさんと話をしていたテーマは、「出世」についてでした。

もともとの発端は、20代の若手が出世をしたがらない、欲求がないということでした。実際に調べてみると、クロスマーケティング社が出しているデータでも、その様子がうかがえます。


▼クロスマーケティング:若手社員の出世・昇進意識に関する調査

www.cross-m.co.jp

 

ちょっと数字を抜粋すると、出世意向があるのは40.8%。
出世意向の男女別では
『男性・20代』の【絶対に出世したいと思っている】 →22.4%
『女性・20代』の【絶対に出世したいと思っている】 →6.0%

絶対に出世するとぎらついているのは、男性の5人に1人。体感値からしてもだいたいそんなものだろう、という感覚。しかし、Aさんと話をしているとまったく異なる見解がやってきた。

「自分のまわりでも、出世意欲があるひとが少ないです。でも、実はみんな本音を話せていないだけなのかもしれない」
「どういうこと?」
「出世というと、=「競争」になる。ポジションをとることが必要になる。だから、同僚のなかでも素直に「出世したい」と声にはだせない背景がある」
「本音では、キャリアを積みたい。出世したいと思っているということ?」
「そういう人もいると思います」

そんな声を聴いていて、自分が「20代は出世意欲がない」という観点を誤解している点が多々あることに気づいた。Aさんとはここで多くの会話を通して、20代の観点をたくさんいただいた。ここではあまり詳しいことは書くことができず残念であるけど、世の中で広がる「20代は、○○○」という偏ったメンタルモデルに支配されている自分がいたんだな、、、、と強く反省する機会になった。

たしかに世の名に流通する若者意識調査では、上記に記載したような数字が並んでいる。出世については、「意欲がない」「ワークライフバランスが大事」など、キャリア志向のないことがたびたびメディアで取り上げられたりしている。しかし、その若者のメンタルモデルを形成する背景にあるシステムを理解しないと、このデータが「本当の彼らを反映しているものなのか」が疑わしいものであるように思う。

あくまで、Aさんとの会話からふと考えた切り口であり、Aさんの考えそのものが大半を占めるわけでもない。上記のデータを批判しているわけでもない。しかし、背景にある表面化されたシステムを理解しないと、表裏がまったく異なる事実を受け入れることになる。

そこは改めて気をつけるべき観点だと思ったので、殴り書きのような記事になってしまったけど、わすれないうちに記載しておこうと思います。