小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

才能を開花し、進歩しつづけるひとはどんなひとだろうか?

ーー才能を開花し、進歩しつづけるひとはどんなひとだろうか?

ビジネスパーソンならば、誰もが気にするテーマではないでしょうか。自分はもっとできる、自分の可能性をもっと広げたいとか。でも、往々にして、こうしたマインドセットって逆に進歩の妨げになるように思ったので、今日はそのことについて書いてみます。


なぜ、「自分はもっとできる、自分の可能性はもっとある」と思い込むことが逆に成長を止めてしまうのか。

あくまで自分の考えですが、成長するとは、変化することです。変化には、まったく異なる知見や経験が必要になります。ここでは、ひとから学ぶということになります。つまり、“謙虚な態度”が大切だということ。ひとに聞こう、聞こうという姿勢が自ずと自分の変化につながり、変化は成長につながるという仕組みがまわりだします。

ここでひとつ紹介したいエピソードがあります。
それは、某著名なTVディレクターの方の話です。元々鳴かず飛ばずだったその方は30歳まで日の目を見ない生活で、自分の才能のなさから退職しようとも考えていたそうです。しかし、あることがキッカケで突破口が見えたといいます。

それは、「自分が嫌いなものをあえて取り込んで、壁を突破した」こと。

具体的には、自分で企画するものは、すべてNGで自信を失っていて、飲み会に場で知人に「何が面白そう?」と聞いたそうです。その回答は、そのディレクターが好まない企画趣旨だったそうですが、それを受け入れ企画したところ、大ヒットに。ここで学んだことは、「自分を捨てることこそが、まずは成長の大きな一歩となる」ということ。

しかし、その成長は長続きしません。小さな成長で有頂天になっていたディレクターは次のパロディの番組企画で役者にこう言われたそうです。

「笑わせようとしていて、笑えない」

それは視聴者ではなく、「単なる才能の見せびらかしになっていたこと」に気づいたそうです。


最初の話に戻します。

結論、力を発揮するキッカケは「ダメを受け入れることから、才能が開花する」ということ。逆に自分はもっとできる、自分の可能性はもっとあるという思考は、そのスタートに立てず、結果、成長を鈍化すると思うんです。

その人気ディレクターの方いわく、「若いディレクターは、最初に企画した番組が成功してしまうひとの方が伸びない。理由は、その成功体験から抜け出せなくて、芽がでてこなくなってしまうから」。これが典型的なパターンだといいます。皆さんの周りでも、小さな成功体験に縛られて、伸び悩む方がいるのではないでしょうか。

ある方はこれを「成功体験の復讐」と呼んでいました。

過去の成功体験が将来、自分にリベンジを仕掛けてくる。だから、小さい成功にいつまでもすがっていないで、その成功を捨て、変わることが大切です。


変わることの繰り返しが可能性を広げ、そして、そのひとの個性を決める。

まずは、ひとの声に耳を傾けること。
そして、あえて自分が嫌いなことを受け入れてみること。
そこから、変化がはじまるのかもしれません。

最後、ふとよぎった言葉を書いて、今日は寝ます。
おやすみなさい。