小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

働き方が変わると思ったひとつのニュースから2017年を考える

あけましておめでとうございます。

2016年、知人の誘いから「俺たち毎日ブログ書くぜ!」の企画に参加させていただき、50本以上の「働き方/キャリア」観点の記事を書いてきました。2017年もさっそくこの企画に載り、「平日毎日」を目標に記事を書いていこうと思っています。みなさま、よろしくお願いします。

さて、新年早々、個人的に興味深いニュースが目に飛び込んできました。

news.tv-asahi.co.jp


AI(人工知能)導入により医療保険を査定する部署の人員を3割カットするとのこと。目的は、作業の迅速化、給付漏れの防止。実際にAI(人工知能)の導入をオペレーションに活用する動きはあるのですが、具体的に人員計画を発表したのは稀です。しかし、今年はこうした動きが加速する可能性があります。

ここで考えなければならないのは、AI(人工知能)の導入が進むことで、
今後、我々の働き方はどう変わっていくのか、ということです。

人工知能の専門家や海外研究者の方にインタビューする機会が多くあり、その内容を踏まえると言葉は違えど、同様の話に集約されるように感じています。

人工知能によって仕事がなくなるのではなく、仕事の質が変わる
→質とは、人間的なクリエイティブな仕事 考える/創造するもの
→質を支えるものは、人間理解や感情理解。

上記の査定業務が代替されるというニュースで示したとおり、多くのデータからある結論を導きだす仕事は、もっともAI(人工知能)が得意とするもの。さらに画像や動画の認識精度があがれば、その領域はさらに広がっていくことになります。技術の進歩は今後も加速していくので、「覚えて、同様の作業を緻密に行う」オペレーションは次々と代替されることになります。

では、今後、仕事はどうなっていくのか。

端的にいうと、仕事そのものの「質」が変わる。そして、その「質」とは、人間的なクリエイティブな仕事、考える/創造するものになっていくことになります。学校教育を例にとるとわかりやすいのですが、現在はある答えにたどり着くプロセスを教えることに注力しています。受験に受かるための教育ですね。しかし、今後は子どもの創造力を引き出す力が先生には必要になります。「あなたの夢は何ですか?」など、問いを立てる力です。こうして先生という仕事の質が、教えるから「能力を引き出す」というものに変わります。こうした仕事の質が変わる場面が顕在化することになります。


では、その「質」を支えるものは何なのか。

ここで出てくる言葉で「人間理解」というものがあります。より人間の嗜好を理解し、アウトプットする。それを支えるのは「好奇心」で、新しいものへのワクワクという感情理解。このワクワクがない人には、創造的かつ考えることはできません。

つまり、好奇心があり、感情への深い思考ができること。

ということが言えます。ある研究者はこんなことを言っていました。

自分の感情を定期的に振り返るようにしているんですよね。喜びとか悲しいとか。それで、いま、足りないと思う感情があるとあえてその感情をもつようなことをしています。たとえば、最近キョウフという感情が足りないと思ったので、正月はホラー映画をずっと見ていました。

 
この話は極論ですが、クリエイティブや考える力がある方ほど、こうした感情や人間を理解する活動が多いように思います。そして、それをとにかく楽しんでいるんです。つまり、自分の感情を理解すること、他者の感情を理解すること。それを楽しめること。それを支えるのは、好奇心です。

働き方について書いていましたが、だいぶ脱線したので話を戻します。クリエイティブ・考えるという仕事の質が変わるという話で、もうひとつ大事な観点があります。それは、クリエイティブな仕事ができないひとはどうなっていくのか、という話です。これは極論をいえば、「身体を動かす仕事」に従事することになります。AI(人工知能)の進歩が進もうがロボット化が進もうが、物理的に人がしなければならない仕事は残ります。こうして、仕事は大きく二極化されていく、というのが専門家インタビューから導く出されるひとつのストーリーです。


さてまとめですが、人工知能時代の働き方は人間理解の差が仕事の質の差になるという話でした。であれば、今からできることは「自分磨き」であり、他者理解しかないわけで、より人間理解を深めるアクションをどうとるのか。そこをちょっと考えてみようと思います。

2017年、まとまりのない記事からスタートしてしまいました。。。。(汗
今年は思考を鍛える、そして楽しむという意味でも、ブログを書くことで自分磨きをします。本年もよろしくお願いします。