当たり前の事実だけど、時代ごとに働き方の価値観は変わるという話。
働き方改革の話をするときにほぼ必ずといっていいほど、話題になるCMがあります。それがこれです。
「24時間、戦えますか?」のフレーズでおなじみ、三共の栄養ドリンク「リゲイン」のCMです。
黄色と黒は勇気のしるし♪ のフレーズは聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。いま考えれば「24時間、働けますか?」なんて、狂気の沙汰としか言いようがなかったのですが、このCMが一世を風靡しました。
第一三共ヘルスケア社の公式ページをみていると、社会の反響ぶりが伺えます。
・「24時間、戦えますか?」のフレーズは1989年流行語大賞 銅賞
・CD販売は「60万枚」の売上。※ミリオンも夢ではなかった?
・カラオケランキングでも、トップクラスの順位をキープ
・高校野球の応援歌でも使用される
つまり、長時間労働が当たり前/カッコいいと思われていたわけです。
↓↓ リゲインの裏話はコチラ
強いジャパニーズビジネスマン。
24時間働ける、パワフルでできる男。
しかし、CMの変遷を見ると社会と働き方の変化が投影され、そのギャップに思わず笑いが出てしまいます。
例えば、これ。
佐藤浩市さん扮するビジネスパーソン。24時間、戦えますか?という力強さは一切なく、自信喪失。ちょっとぬけてるビジネスパーソンが表現されています。強調されているのは「現代のビジネスパーソンは疲れている」。
そして、次が2000年代中盤。ここでなんと「24時間、戦えますか?」が復活します。それがこれです。
約30年前は、24時間、戦えますか?が社会の当たり前に。
約20年前は、自信喪失。疲れ果てているビジネスパーソンに。
約10年前は、景気浮揚に伴い、24時間、戦えますか?が復活!!!
ということで、これだけ社会が変化し、そこで映し出されるビジネスパーソン像は大きく変わっていたというのがわかります。たった10年ごとの間で「24時間、働けますか?パワフルなビジネスパーソン」と「仕事はつらい。疲れがたまったビジネスパーソン」が行き来するわけです。
そして大事なことは、こうした時代に生きたビジネスパーソンはその原体験より、その働き方や価値観が「当たり前」になっているというのを忘れてはいけないということです。次の新しい働く価値観をつくっていく中で、こうした文脈理解は世代間の溝を埋める上でも大事な視点ではないかと思います。
さて、そういう話をつらつらと書いていくと、知りたくなるのが最新のリゲインのCMです。
調べてみたところ、最新は2012年? 元気を取り戻そう!のCMです。
ぜひご覧あれ。
最後に:
実はリゲインはこんなCMもやっています。哀愁が漂っていますね。。。。