小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

テクノロジーだけの企業は、テクノロジーによって滅びるという話

「テクノロジーだけの企業は、さらに優れたテクノロジー企業の登場で滅びる。大事なことは、人とテクノロジー双方に優れていること。汗かいて、泥臭くできる人とテクノロジーを掛け合わせることができれば、なかなか真似することができない競争力となるんだ」


誰の言葉かというと今、自分が所属する会社の役員からいただいた言葉。彼は元々テック企業にいて、どちらかというとアナログな今の会社に転職してきた。そこで自分はこんな質問をした。

「なぜ、当社に転職してきたのですか?」

その問いに対する解が冒頭に挙げた言葉でした。

「テクノロジーは導入しようとすれば、どこの企業でもできる。しかし、顧客のために泥臭く、汗かく文化はそう簡単にはつくれない。ここにテクノロジーが加われば、すごい企業になると思ったんだ」。

自分よりも10歳以上は上であろう役員が、饒舌に語った忘れられない言葉。事実、会社はこの言葉を聞いたあとずっと伸び続けた。こんなことをふと書きたくなったのは、先週のカンブリア宮殿レオス・キャピタルワークス」の藤野さんの回を見たから。番組内で藤野さんのスタンスも同様のものだったからです。

共通点は、アナログな部分に価値を見いだしていること。

www.tv-tokyo.co.jp



情報を足で稼ぎ、自分の目で判断する。

アナログで、競合優位性をつくる。最近、自分が聞くのはアナログの価値をソフトに乗せるサービスや企業が伸びていること。確かにテクノロジーで急成長する企業も多いけど、2、3年でまたどこかしらの企業が台頭し、消えていく。栄枯盛衰のサイクルがとにかく早い。

アナログな企業はどうか。

真似できない部分をコアとしながら、テクノロジーでドライブをかけている。自分がお話を聞いた企業でも例えば「Linkers(リンカーズ)」のような技術の目利きできる職人が中間に立つことで成立できているサービスも多い。結局は企業の優位性を生む部分は、簡単には真似できない部分にある。

結果、「人」になる。

仮に競合優位性がテクノロジーだとしても、そのテクノロジーに優位性があるのは、いつまでだろうか?

結局は競合優位性を生むコアとなる人をどう育てるのか。
そして、その人をどう活かす為にテクノロジーを活用するのか。

何年たってもその話はいっしょで、活用するテクノロジーが変わっていくだけ。だからこそ、アナログ力を高めたい。そんなことをふと思った週の初日でした。

※今日は落ちなしの日記で完結。