小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

世界のサッカーから学ぶ、ビジネスにも通じる「育成法」とは

今日は、サッカーのスタイルの話から。先日、FOOT×BRAINという番組にFCバルセロナのスクールコーチの経験もあるサッカー指導者 白石尚久さんが登場していました。

テーマは、「世界の指導法の違い」について。

この話の中で気になったのは、指導において確固たる軸があるのか、否かという点。実はスペインにはスペインのサッカー観を、イタリアにはイタリアのサッカー観を教え込むメソッドがあるそう。

例えば、スペインはポゼッションサッカー。ボールを保持して試合を支配する戦術が基本のため、「トランジション→切り替え」が大事になる。だから、ボールを奪われたときにどう守備をするのか、攻撃時にボールを保持していない選手がどう動くのか。攻守の切り替えの練習に重きを置くのがスペインの特徴になる。

一方で、イタリアは「攻撃」「守備」を別々にトレーニング。トランジションの練習はしないそう。

文化に合わせた練習法が国ごとに確立しているのが海外の特徴。だから、特徴あるサッカーが生まれる。では、日本はどうかというと世界のいいところを組み込もうとする。いいところもあるけど軸がないので、日本人らしさが欠けてしまう一面もある。ここに課題があるそう。

大事なことは、文化に合わせた「育成法」であるべきということ。

こう言われるとビジネスでも同様のことがいえる。個人であれば方向性や自己分析なくして、何を強化しようか、どうプランを立てようかといっても、想像はできない。組織も同様。その「会社らしさ」となるコアコンピタンスを理解し、強み、弱みを整理し、際立たせた鍛錬が必要になる。自分らしさ、会社らしさの軸があることで取捨選択し、【学び方を選ぶ】ことができる。

自己啓発本のベストセラーを追いかけてもダメだし、トレンドに乗るのもダメ。

強みや弱み、自己理解なくして、指導法は選択できないし、個人にとっていい学び方を選び出すことはできない。何事もまずは文化と自己理解から始まる。