小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

変わらない、ということは信頼できるという話

「変わらない、ということは信頼できる」

先日、とある著名経営者から取材時にもらった言葉です。ずっとやり続けているから、信頼できると思った。だから、取材を受けたというお話でした。この言葉が自分の中で妙に嬉しい気持ちになったのと心に残ったので、この言葉について少し考えてみました。

背景を紹介します。

実はこの取材を申し込んだインタビュイーは、わたしが以前セミナーを企画し、登壇いただいた経営者でした。もう6年前の話です。テーマは「好きを仕事にすることができるのか」。当時わたしは、入社5年目で壁にぶち当たっている86世代向けに「キャリアセミナー」を毎月開催していました。内容は、著名経営者やビジネスパーソンをゲストにその方の20代を振り返ってトークしていただくこと。それを題材に登壇者とセミナー参加者いっしょにワークショップを実施し、考えを深めるというものでした。

ふと振り返ると、内容の進化はあるもののたしかに「これからの働き方」という軸はぶれずに施策だけを変えて、いまがあるように思います。

「変わらない、ということは信頼できる」

変わらないのは、施策ではなく想いや考えとなるそのひとの行動軸です。そして、この行動軸を曲げずにやり続けている、というのは、企業内でいうと本当に難しいということもあります。市場が変わり、会社方針も変わっていくわけです。自分の立場もメンバーから責任あるポジションに変わっていくわけです。中間管理職であれば、現場の目標達成が第一優先となり、メンバー時代の想いの軸は薄れていくこともあります。「想いをもってやり続ける」、自分の意志で始めたアクションをやり続けることの難易度は会社の中で仕事をする方であれば、何となくイメージができると思います。

では、軸をぶらさず、やり続けるにはどうすればいいのか。やり続ける、というのは同じことを同じように進めていればいいというわけではない。シンプルですが答えは簡単で、「自分軸を大切にしつつ、会社の方向性を理解し、現場のニーズを理解し、その交差点となる場に自分の新しい施策を置く」こと。やり続けるということは、「生み出し続ける」と同義なんじゃないかと思うんです。

改めて、こう自分の中で勝手に振り返って経営者に言われたことを思い出し、また妙に嬉しく思いました。

「やり続けていることがスゴい。だから、信用できる」