小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

勉強をしない子どもが、勉強するようになったという父親のはなし

「勉強しなさい」
「宿題をしなさい」

親が子どもにいう典型的なフレーズではないでしょうか。しかし、この「勉強しなさい」「宿題をしなさい」というのが、いちばん勉強をしなくなるフレーズという話はご存知でしょうか。

もともと「勉強をしなさい」というのは、「勉強は苦しいもの」「勉強は覚えられないもの」という枠組みが生まれてしまうためです。枠組みが決まってしまうとそう簡単には変わることができません。そんな状態で、どうすれば子どもは勉強好きになるのか。先日、とあるコンサルタントで2児の父親とこんな話をしました。

「母親が、子どもに向かって勉強しろ、しろというんだけど、子どもがやらないんですよね」
「勉強しなさいといって、素直に勉強はしないですよね。正直、自分も子どもの頃そうだったし」
「でも、chibi(私)さん。先日、とあることを始めたら、自然に子どもが宿題をやりはじめたんです。」
「へぇ、それはどんな工夫をしたんですか?」
「なんてことはないです。自分が朝方に勉強している姿を見せること。それと子どもに時間があるよって伝えただけです」

具体的に話を聞くと、朝方に父親自身が本を読んだり、勉強をする姿を見せていたんだそう。そこでふと「○○○くん、時間はあるよ」と声をかける。そうすると自然に宿題に目を向けるようになったという話です。

これ、単に「背中で見せる」というだけではない背景があります。

それは「枠組み(固定概念)に揺らぎをつくっている」点です。

「勉強しなさい、勉強しなさい」と言い続ければ、言い続けるほど、どんどん勉強は苦しいもの、つまらないもの、覚えられないものという固定概念が強くなります。しかし、勉強をする姿を見せることにより、「あれ?? 勉強は実は楽しいものなのかも?」という揺らぎが生まれます。

揺らぎが生まれているときは情報が入りやすくなるので、ここですかさず勉強は楽しいという考えによって、固定概念を書き換えるんだそうです。

子どもの勉強に掛けた話ですが、ビジネスパーソンでも同様のことが言えます。

大人になっても、「難しそう」「大変そう」という固定概念があるところ、ちょっと「やってもいいかも」「してもいいかも」という気持ちになっている方が行動に移しやすいという感覚は持てると思います。そして、実際にその行動の結果がポジティブであれば「難しそう」「大変そう」という気持ちは微塵もなくなっているはずです。


ん〜、とはいえ、勉強好きな子どもになってほしいとはいえ、
なかなか親の希望どおりにはいかないものですねぇ(苦笑