小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

少子化がとまらない現実。これからどう変わればいいのか。

衝撃的な数字が目に飛び込んできました。
出生数が、1899年の統計開始以降で初めて100万人を割り込むとのこと。

www.nikkei.com


主な理由は、
1.20~30代の人口減少
2.子育てにかかる経済的な負担から第2子を産む夫婦が減っていること

20代、30代の人口減少はそもそも抗いようのないものですが、2.の件は、まだまだ対策ができること。ただ現実をみても、わたしの会社の部署でグループで、結婚して子どもが2人いるのがわたしだけしかいません。平均年齢が若い会社であることを差し引いても、これはあまりに少ないという印象をもっていました。

結婚している会社の同僚にさりげなく「子どもの予定」を聞くと、だいたい2つに集約されます。

1.30代前半で生む必要はない。30代後半で一人でOK
2.もともと結婚が、子どもをつくらない前提だった

2.については、お互いバリバリキャリアを積んで、稼ぎたいという志向。1.についても晩婚化が進むといっても、30前後で結婚するひとが多くいます。しかし、子どものこととなると30代後半でOK、という志向の方がたくさんいます。

ちょっと古いのですが、平成25年度にレポートされていた厚労省白書の中にも、出産に関する記載が多く見られていて、興味深いデータがいくつかあります。

www.mhlw.go.jp


わたしが個人的に気になったデータは、

実は国際的に見ても、日本人は「理想の子どもの数」が多いということです。

比較対象は、日本、韓国、アメリカ、フランス、スウェーデン。データを見ると、どの国でも 2~3人と答えた割合が多くて、7~8割を占めていることはいっしょです。しかし、韓国と、アメリカでは1人でいいというのが日本の2倍。日本は決して、1人でいい。子どもはいらない、という志向を持つ方は他国に比べて低いことがわかります。平均すると、2.3人。他国と比して、決して少なくはなく、むしろわずかですが「多い」。

では、結局なぜ、理想と現実の乖離が生まれるのか。

厚労省のデータでも突出して高いのが、「経済的理由から」という話です。先ほど記載したわたしの同僚についても、言葉では表に出さないものの、「経済的理由」があるのかもしれません。いまはよくても、リストラ、先々の収入の補償がなければ、子どもを生むというリスクを積極的に踏めないということかもしれません。30代後半に、というのもキャリアの見通しが立ってから、という見方もとれます。

改めて見てみると、結局、「経済的理由の解消」なくして改善はないという話かもしれません。しかし、経済成長がない中で国内全体で収入が伸びるというのも考えにくく、現実はその収入でどう子どもを育てるのか、を考える方が現実的です。

考えだすとまだまだたくさんあるので、この解消法としてどんなことがあるのかを後日記事にします。