小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

子どもの自由研究は面白いという話

夏休みのため、更新が滞っていましたが本日より再開します。夏休み明けの第一弾は、「子どもたちの自由研究」についてです。

話題は、息子(4歳)が行きたがっていた自然博物館から。

ここでは、夏休み中の子供たち向けに「世界の昆虫展」と「子どもと大人の自由研究」の展示がされていました。中でもわたしが目を引いたのが「子どもたちの自由研究」です。

何が、興味を引いたのかというと問いと実験プロセスがとにかく面白い。

・えさによるカイコの変化
・さわってよいケムシとさわってはいけないケムシ
・モンシロチョウ幼虫大研究 太陽が当たらないとどうなるのか
・なぜ、バナナにムシが集まるのか
・クワガタの好きなものは?
など

小学生の学年によって問いのレベルは違いますが、低学年の学生の問いの方がシンプルでユニーク。何より個人的に面白かったのが、「クワガタの好きなものは?」の実験。実験プロセスは、段階分けされており、最初は、5種類の果物を与えて、複数回チェックし、反応がよいものの順位付けを実施。実施後、次はいちばん集まった果物に酢をかけたり、砂糖を加えたり、レモン汁をかけたり、と条件をつけて実験。こうした実験結果をまとめているものでした。

正直、小学生の低学年でこれだけの実験プロセスを構築することも驚きだったし、その考察もユニークでした。好奇心の赴くままにテーマを立て、計画し、実行し、考察する。そして、新たな計画を立てる。ビジネスパーソンとしての基礎となるPDCAサイクルがうまくまとまっている自由研究でした。ちなみにこうしたPDCAサイクルをまわす訓練というのが自由研究だったり、子どもの悪戯だったり、多々あるものだなぁっと改めて感じました。 ※参考:過去にこんな記事も書いています。

chibiblog.hatenablog.com


当然、子どもの自由研究とはいえ、大人のフォローが入っているとは思っています。しかし、自身の好奇心の赴くままにテーマを立て、計画し、実験し、考察し、また計画を立てるというプロセスを学ぶ本当にいい機会なのだと思う一方で、社会人になってどれだけこのサイクルを回し、学びにできているのか。改めて自分への問いとして跳ね返ってきました。すでに計画された仕組みの中で、単に実行(DO)だけの生活に慣れてはいないか、考えさせられるよい機会でした。

いまの自分は小学生よりも、退化してはいないか。

子どものような大人は強いとか、(※いい意味で)バカは強いとかいいますが、学びの手法は大人よりも子どもの方がより濃いものなのかもしれません。

最後に自分が学びとなった余談をひとつ。
昆虫展といえば、展示は「標本」になります。標本の作り方って昆虫によって違うってご存知ですか。

大きく分けると、肉食と草食で分かれるんです。

肉食の例は、トンボ。トンボは小さな昆虫を食べるので、標本にする際にこの「肉」を体内から捨てないと腐ってしまうそうです。そのため、トンボの標本をつくる際にはまず糞を出させ、「餓死」させてから標本をつくるのがコツなのだとか。

う〜ん、子どもの自由研究ってほんとうに面白い。4歳の息子が大きくなったとき、どんなテーマを自由研究として立てるのかな。今から楽しみになりました。