小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

「同じ釜の飯を喰えていない」と嘆く腕利きクリエイターの話し

最近、同じような話しを聞いたので、その件について考えてみます。

「同じ釜の飯を食えていないんですよねぇ」

あるスゴ腕のクリエイターがぼそっと話しをしていたんです。背景にあったのは、どこまでいってもパートナーは「部外者」であるということ。クライアントのプロジェクトに対して専門スキルを提供し、成功に導けるよう努力し続けるんだけど、成功しようが結局は「部外者」となってしまう。何か外からクライアントの成功を眺めているような。理由は、クライアントといっしょにリスクを分かち合えていないからーーそんな話しをされていました。心の底から「仲間として喜び合いたい」。そんな欲求が垣間見えた話しでした。実は最近、こんなお話をチラチラと聞いていたので、気になっていたんです。それでクライアントとパートナーの関係性について考えてみました。

わたしはクライアント側の人間なので、「クライアント目線」で考えます。もっとよい関係づくりをするためにできることは何でしょうか。

・目指したい世界観、行き先を語り合う
・できる限り情報を提供する。
・悩みは腹を割って相談してみる
・率直に意見を言う。フィードバックする
・働きやすい環境やプロセス(余計な決裁はいらないなど)を改良する

ただ、それだけではリスクをいっしょに負うということができないので、上記の関係づくりのほかに株式であれば、出資してもらう、というのもあるかもしれないし、小額出資でプロジェクトの成功の場合にはインセンティブを払うみたいな新しい契約形態はあっていいのかもしれません。会社のイチプロジェクトであれば難しいのですが、こういう仕組みをありがたいと思うパートナーもいるかもと仮説を立ててみました。

改めて。

これからクライアントとパートナーの最高の関係をつくるのであれば、結局は情報提供し、悩みを分かち合い、意見をいい、相手の働きやすい環境を提供する。という何ら当たり前のようなことが出てきました。でも、結局そこが重要なんだという結論です。

ちなみに私のポリシーは「パートナーを出世させる」ということです。出世は会社でいうポジションではなく、世に出るという意味合いになります。例えば、メディアでクレジットを入れる、メディア関係者と話すときは自分のおつきあいのある編集やライターを紹介する。パートナーのみなさんが出世すれば、それがきちんと巡り巡ってプロジェクトに返ってくることもここ2、3年の間に体感することができました。

これからのクライアントとパートナーの関係はどうなるんだろう? というと、結局は人間同士のおつきあい。そこを変にフィルタリングせず、いっしょに「出世(世に出る)」という意識を持つべき。パートナーを業者扱いしたり、物扱いするのは論外。そして、同じ釜の飯を食いたい、成功を分かち合いたいという超腕利きのパートナーも世の中にいるので、いっしょにリスクを分かち合えるような「契約やインセンティブの仕組み」を設けてみるのもイチ案かも、なんて考えてみました。

ふと考えただけで新しい関係づくりがまだまだできそうな気がしたので、頭でうにうにしてアイデアを出してみます。

ではでは。