小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

新規事業プランをはじめて練るひとに起こりがちなこと

大企業の中でも、新規事業プランコンテストが頻繁に行われるようになってきました。一つの事業、ひとつのサービスのライフタイムが短くなる中、常に新しいものを生み出し続けなければならないことが、施策を加速させているように思います。

こうした背景の中、当然、まわりにも自社の新規事業プランコンテストに参加するひとが増えてきます。しかし、希望を胸にコンテストに参加するものの、それが必ずしもうまくいっていないところがあります。盲点があります。今日はそこについて、記載しようと思います。

盲点1:白い目でみられること
新規事業が次々と生まれ、それが当然になっている企業文化であるところを除けば、新規事業プランはあくまで、業務時間外の活動になります。業務時間外の活動により、よく言われるのが、急に周りの目が「お手並み拝見」という批評家スタンスに変わること。前向きに取り組もうという自身の意志と反し、周りの温度は高くありません。

盲点2:サポーターやアドバイザリーがいないこと
自社で成功事例が少ない会社ほど、事業やサービスを立ち上げるということのノウハウがありません。当然、自身の上司に相談しようにも経験がないため、有効な手段にはなりえません。そっとしておいてくれればまだいいところで、逆にアドバイスをしようとし、引っ掻き回すこともあります。基本的に、上司のアドバイスは役に立ちません。

盲点3:顧客が見えなくなること
新規事業の起案の場合、見えているのは未来の顧客です。そのため、そのイメージと熱量は自分ほどまわりは持ち得ることができません。そこにいろんなアドバイスを集約すると、いつの間にか、当初もっていた顧客像がゆらぎ、熱量も徐々に減っていきます。

最終的に気づくことは、「自社にそのサポートは期待できない」ということです。個人的には、おそらく大企業ではなかった、「孤独感」に苛まれます。

■新規事業/新規サービスを立ち上げるためのメンタルケアについて

孤独に強いという方もいれば、とうぜん、弱いという方もいます。上記の盲点を突破し、力強くプランを推し進めていくためには、下記のことが必要です。

1.早めに自分の立場を明確化する

サイモン・シネックのゴールデンサークルがもっとも有名ですが、まず「WHY(なぜ)」を明確にし、自分の立場をつくることが大事です。立場が分かれば、その立場に共感する方が集まり、逆にその立場と異なる方は自然に離れます。余計なことがなくなるメリットがあります。

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2.後ろ盾を確保する
プランを進める上で、自社の経営とVISIONに沿うことは絶対に必要です。そのため、早い段階で、自社の経営層との摺合せをし、後ろ盾をつくることが有効です。過去の経験からも実際に経営された方々からの意見と切り口から学んだことが多く、早くこうした後ろ盾をつくることで、プランを力強く推進することができます。

3.外のネットワーク(コミュニティ)をつくる
1.2.のパターンができれば、あとは外に共感者を得ることです。自社よりもマーケットで本気でそのプランを応援する人たちとつながり、そこからプランをブラッシュアップしていきます。上司には、アドバイスをもらうのではなく、ネットワークを提供してもらう方が大事です。

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とにかく新規事業や新規サービスの立案というのは「孤独のメンタリティ」が必要です。中でも絶対に譲らないWHYと情熱を持ち続ける工夫はMUSTだと思っています。

今日は、後輩たちの相談が多々あったので、ちょっと昔を振り返り、自分の新規事業プランに挑んだころをなつかしみながら書いてみました。いずれにしても、先駆者は大変ですね。。。。はい、メンタル、大事です。