小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

面白いサイトをつくることで意識していること

面白いサイトをつくろう、というときに何が大事なのか。
面白いサイトには、読者にとって「面白いコンテンツ」をつくることが大切です。

しかし、メディアを運営していて「面白い」をつくるだけではダメだというのもわかっています。

今年、小さいながらもメディアの運営を1年続けてきました。オープン以来、SNSでたびたび話題になることから月次のPV/UU数は上下動するものの、総論ずっと右肩あがりにサイトは成長し、リピートしてくれるファンも増え、名刺交換の際にははじめての方からも「コンテンツ」の内容や感想をお話いただける機会が増えてきました。ほんとうにありがたい限りです。今日は、そんな経験から面白いサイトをつくるコツを書いてみたいと思います。ちなみにテーマは、「働き方」や「キャリア」に関するサイトを運営しています。

1)圧倒的に読者の支持を得られる記事を定期的に配信する
大手のメディアほど運営にコストと工数がかけられない中、サイトを知ってもらうために、まずは圧倒的支持を得られるコンテンツをつくらなければなりません。逆にここにコストをかける、という思い切りのよい投資をするのがひとつのコツです。

わたしのメディアの場合は、ドラフトを作成し、何十人という読者の意見を聞きながら、ドラフトをどんどん推敲する方法をとっています。このプロセスをたどることで、読者の支持が得られる内容になるだけでなく、その記事作成に参加した読者がSNSでシェアしてくださるので、結果、コストをかけた分だけ認知されるコンテンツを配信することができます。下手に数を打つ方法よりも、圧倒的に認知され、支持されるコンテンツを配信することが「面白い」と思われるサイトには必要です。

2)ここが大事。コンテンツを転がす意識をもつこと
コンテンツ配信を継続していると、話題になりやすいキーワードなど、傾向が見えてきます。しかし、話題となるキーワードに傾倒しすぎると途端にコンテンツがつまらなくなってきます。話題が似たり寄ったりになってしまうからです。これでは「読者に刺さる」コンテンツを生み出し続けることができません。ですので、ここでポイントとなるのは「振り幅」をもつ意識をもつことです。

1.いまの自分にどんぴしゃで刺さるコンテンツ
  L課題意識にぴったりはまって、自分ごと化できるコンテンツ。共感を生む

2.昔の自分にどんぴしゃに刺さるコンテンツ
  L若い頃は自分もそうだった(笑 と過去の自分に投影できるコンテンツ

3.自分に刺さらないけど、心に残るコンテンツ
  Lいまは課題意識が合致しない。近い将来課題意識が合致するコンテンツ

1.について、尽力するメディアは多くあります。2.は安心して読めるコンテンツで、スッと頭にはいるコンテンツです。しかし大事なものはここ。3.を意識することが大切だと思います。配信していて、1.2.に対して、3.は明らかにPVやUUは伸びません。しかし、キーワードだけは拾われるように工夫します。こうすると何が起こるかというと、ファーストタッチでは「冴えないコンテンツ」に見られるのですが、巡りめぐってたしかこんなことを言っていたコンテンツがあったな、と思い起こさせることにつながります。

いつも刺さりまくるサイトって、読者に迎合しすぎて気持ち悪い感覚を持っています。いつも全力投球で読者に刺さるだけでなく、こうして世間を転がっていくようなコンテンツも大切だと思って、サイト運営しています。このバランスがいわゆる「編集の醍醐味」です。

まだまだメディアを運営して2年立たない若輩の話ですが、なぜ、こうした考えをもつようになったか、というとほぼ日の糸井重里さんのコメントを拝見していたからです。

コンテンツの「伸びしろ」の話です。

www.1101.com


まだまだ圧倒的支持を得られているわけではありませんが、ここ2年で意識してきたこと、そしてその中で読者に「面白い」と思われるサイトになるコツをまとめました。

しかし、伸びしろをもつって忍耐が必要ですね。
自分がわからないんだけど、なんか転がり続けて面白くなるコンテンツ。
もっと鍛錬して、この域にたどり着きたいですね。