「ひとを巻き込む」ことについて、アドバイスをもらった話
いまでこそ、プロジェクトを走らせて、まわりを巻き込むことが少しずつわかってきたように思うけど、少し前まではこの周りを「巻き込む」ということがどうも苦手でした。よく上司にも「もっとひとを巻き込め」と言われるものの、それができませんでした。
今日は、この「ひとを巻き込む」ということを書きたいと思います。
まず、当たり前の話ですが、巻き込むためには、プロジェクト趣旨などを「相手に伝え」「相手の同意を得る」必要があります。よく言うところでは、ビジョンを語ることが挙げられます。そして、それを「面白そう」と思ってもらえれば、自然に輪は広がっていきます。よく新規事業を成功させてきた方に話を伺うのですが、最初はこの「面白そう」と思ってもらうことが何より大事だとよく聞きます。
では、「面白い」と思ってもらうとはどういうことなのか。
ここで、以前、著名なコンセプターの方から「面白い」ということにこんな言葉をいただきました。
「面白い」と「分かる」は、ほぼ同義です。
そして「面白い」とは、「分かる」をなじませることです。
事例として挙げられたのが、スーパーマリオブラザーズ。
初期のスーパーマリオブラザーズでは、マリオが立ち、右側に進む。進むとクリボーなどの敵が現れる。ブロックからアイテムが取得できる。
そのプロセスが、すべて
マリオは、右にずっと動くのか。
あー、こうすれば敵を倒せるのか。
こうすれば、アイテムが取得できるんだ。
旗をつかまれば、1ゲームが終わるんだ。
この分かるの連続でなじませることが「面白い」という話でした。
なるほど。
相手がわかるということが「面白い」というのであれば、自分が語るビジョンは相手が分かるものだったのか。そこを振り返ることになりました。自分では腹落ちしているものが、ひととのバックグラウンドの違い、知見の違いなど、前提条件が異なることが加味されていたのか、といろいろと考えるようになりました。
面白い = 分かってもらえる
から
面白い = 分かる
と、変わったんです。ちょっとした意識が変わると、自然に相手にも伝わるようになりました。伝われば、ひとを巻き込みやすくなります。
面白い!と自分が思うものは、どうしても「絶対に相手にも伝わる」と根拠のない自信を持ちがちです。「ひとを巻き込む」ことが苦手だった自分がそうでした。
自分と同じく「人を巻き込む」ことが苦手、相手に自分のビジョンを伝えるのが苦手という方は、この意識をもつと変化が生まれるかもしれませんよ。