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小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。2月限定版。

テクノロジーだけの企業は、テクノロジーによって滅びるという話

「テクノロジーだけの企業は、さらに優れたテクノロジー企業の登場で滅びる。大事なことは、人とテクノロジー双方に優れていること。汗かいて、泥臭くできる人とテクノロジーを掛け合わせることができれば、なかなか真似することができない競争力となるんだ」


誰の言葉かというと今、自分が所属する会社の役員からいただいた言葉。彼は元々テック企業にいて、どちらかというとアナログな今の会社に転職してきた。そこで自分はこんな質問をした。

「なぜ、当社に転職してきたのですか?」

その問いに対する解が冒頭に挙げた言葉でした。

「テクノロジーは導入しようとすれば、どこの企業でもできる。しかし、顧客のために泥臭く、汗かく文化はそう簡単にはつくれない。ここにテクノロジーが加われば、すごい企業になると思ったんだ」。

自分よりも10歳以上は上であろう役員が、饒舌に語った忘れられない言葉。事実、会社はこの言葉を聞いたあとずっと伸び続けた。こんなことをふと書きたくなったのは、先週のカンブリア宮殿レオス・キャピタルワークス」の藤野さんの回を見たから。番組内で藤野さんのスタンスも同様のものだったからです。

共通点は、アナログな部分に価値を見いだしていること。

www.tv-tokyo.co.jp



情報を足で稼ぎ、自分の目で判断する。

アナログで、競合優位性をつくる。最近、自分が聞くのはアナログの価値をソフトに乗せるサービスや企業が伸びていること。確かにテクノロジーで急成長する企業も多いけど、2、3年でまたどこかしらの企業が台頭し、消えていく。栄枯盛衰のサイクルがとにかく早い。

アナログな企業はどうか。

真似できない部分をコアとしながら、テクノロジーでドライブをかけている。自分がお話を聞いた企業でも例えば「Linkers(リンカーズ)」のような技術の目利きできる職人が中間に立つことで成立できているサービスも多い。結局は企業の優位性を生む部分は、簡単には真似できない部分にある。

結果、「人」になる。

仮に競合優位性がテクノロジーだとしても、そのテクノロジーに優位性があるのは、いつまでだろうか?

結局は競合優位性を生むコアとなる人をどう育てるのか。
そして、その人をどう活かす為にテクノロジーを活用するのか。

何年たってもその話はいっしょで、活用するテクノロジーが変わっていくだけ。だからこそ、アナログ力を高めたい。そんなことをふと思った週の初日でした。

※今日は落ちなしの日記で完結。

当たり前の事実だけど、時代ごとに働き方の価値観は変わるという話。

働き方改革の話をするときにほぼ必ずといっていいほど、話題になるCMがあります。それがこれです。

「24時間、戦えますか?」のフレーズでおなじみ、三共の栄養ドリンク「リゲイン」のCMです。

www.youtube.com



黄色と黒は勇気のしるし♪ のフレーズは聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。いま考えれば「24時間、働けますか?」なんて、狂気の沙汰としか言いようがなかったのですが、このCMが一世を風靡しました。

第一三共ヘルスケア社の公式ページをみていると、社会の反響ぶりが伺えます。

・「24時間、戦えますか?」のフレーズは1989年流行語大賞 銅賞
・CD販売は「60万枚」の売上。※ミリオンも夢ではなかった?
・カラオケランキングでも、トップクラスの順位をキープ
高校野球の応援歌でも使用される

つまり、長時間労働が当たり前/カッコいいと思われていたわけです。
↓↓ リゲインの裏話はコチラ

www.daiichisankyo-hc.co.jp


強いジャパニーズビジネスマン。
24時間働ける、パワフルでできる男。

しかし、CMの変遷を見ると社会と働き方の変化が投影され、そのギャップに思わず笑いが出てしまいます。

例えば、これ。

佐藤浩市さん扮するビジネスパーソン。24時間、戦えますか?という力強さは一切なく、自信喪失。ちょっとぬけてるビジネスパーソンが表現されています。強調されているのは「現代のビジネスパーソンは疲れている」。

www.youtube.com


そして、次が2000年代中盤。ここでなんと「24時間、戦えますか?」が復活します。それがこれです。

www.youtube.com


約30年前は、24時間、戦えますか?が社会の当たり前に。
約20年前は、自信喪失。疲れ果てているビジネスパーソンに。
約10年前は、景気浮揚に伴い、24時間、戦えますか?が復活!!!

ということで、これだけ社会が変化し、そこで映し出されるビジネスパーソン像は大きく変わっていたというのがわかります。たった10年ごとの間で「24時間、働けますか?パワフルなビジネスパーソン」と「仕事はつらい。疲れがたまったビジネスパーソン」が行き来するわけです。

そして大事なことは、こうした時代に生きたビジネスパーソンはその原体験より、その働き方や価値観が「当たり前」になっているというのを忘れてはいけないということです。次の新しい働く価値観をつくっていく中で、こうした文脈理解は世代間の溝を埋める上でも大事な視点ではないかと思います。

さて、そういう話をつらつらと書いていくと、知りたくなるのが最新のリゲインのCMです。

調べてみたところ、最新は2012年? 元気を取り戻そう!のCMです。
ぜひご覧あれ。

www.youtube.com

 

最後に:
実はリゲインはこんなCMもやっています。哀愁が漂っていますね。。。。

www.youtube.com

日本の営業マンは、人工知能に代替されるのか、されないのか。

2月2日、Sansan社が主催する「働き方改革」をテーマにしたカンファレンスに参加してきました。2016年も伺っていて充実した内容だったので、今年も楽しみにしていました。

jp.sansan.com


結果は、大満足。「働き方改革」の最前線の一端を学ぶことができ、自分が日々の取材や情報収集だけではない視点が得られたのは財産となりました。改めて、このイベントに従事されていた皆様に感謝申し上げます。

さて、書きたいことはたくさんあれど、今日のブログの表題にも掲げている「人工知能と働き方」というテーマが刺さりました。なぜ、刺さったかというとここに働き方を阻害する根っこの一端を見ることができたからです。

内容は「人工知能によって、ひとの仕事は代替されるのか」
そして、ここで挙げられた表が興味深い内容だったんです。

日本のビジネスパーソンへのアンケートで、
「もっとも人工知能に代替されにくい職業は、営業」でした。

一方で並べられていた表は、オックスフォード大学のマイケル A. オズボーン准教授の研究結果でした。そこには「人工知能に代替されやすい職業:4位 セールスマン」とあったのです。

この違いについて、同テーマのパネラーである「厚切りジェイソン」さんはこう言いました。「欧米のセールスマンに比して日本のセールスマンは、非合理。そこに価値があると思っている。その非合理部分が代替されないと思っているのではないか」※一字一句合っているわけではないので、そこはご了承を。

的を射ている発言。セールスのプロセスでいえば、

「課題を抱えるお客さまをみつけ」
「課題の解決となる自社の製品を紹介し」
「お客さまに決裁していただく」

で、整理すると確かに代替される可能性が高そうな気がします。

「顧客を見つける」…顧客データもしくはネットの情報から対象企業を割り出し、順位付けするのは可能
「自社製品を紹介する」…製品を紹介するのはパターンなので代替しやすい。個別課題については、対話で十分対応可能。
「決裁していただく」 …唯一、決めてもらう、というのは合理的判断だけでは済まないところがあるので、ここだけ残るのでは?

大事なことは、「日本の」という点です。

合理的な決裁をするお客さまとセールスマンにおいて、人工知能で代替可能になるでしょう。一方で、営業の訪問を好んだりする非合理なお客さまと付き合うセールスマンというものから、人工知能の代替可否に文化背景が色濃く出ている気がしました。以前、とある著名なTOPセールスマンの方にインタビューしたことがあるのですが、理路整然と話をし、納得いただけるものだったと思っていましたが、お客さまは契約しなかったそうです。そして、お客さまはこういったそうです。『あなたのいうことは正しいかもしれない。だけど、あなたからは買いたくない』」——「製品を買う」ではなく、そこに人があることが日本独特のものであり、こうしたビジネス習慣や文化そのものがTECH浸透かつ生産性の妨げになっている事を改めて認識しました。

ほか、米国の経営では合理的判断で、セールスマンを人工知能に置き換えると決断した場合、セールスマンは異動かリストラとなります。一方、日本は解雇規制が強く、簡単にはリストラできません。その人たちの雇用を守る前提の決断となり、判断が鈍くなる可能性も否定できません。

ということで、「日本の営業マンは、人工知能に代替されるのか」というパネルディスカッションのひとつのテーマだけでもこれだけ考えることが多かったので、その気づきを一つひとつ考察し、アウトプットしていきたいと思います。

(余談)

この登壇で知ったのですが、「厚切りジェイソン」さんは、イリノイ大の人工知能の修士だったんですね。元GEのプログラマで、現テラスカイ社の役員という理系文脈の方だというのは存じていたのですが、まさか人工知能の研究もされていたというのは知りませんでした。。。。それだけに今回の登壇コメントもするどい発言が多々。いや〜、勉強になりました。

週休3日の働き方がニュースになる国。当たり前の国。

Yahoo!が週休3日の働き方を検討することが、昨年の9月に話題になりました。対象は、全従業員5,800人です。

this.kiji.is


働き方を変える理由は、「優秀な人材の確保」でした。実際に、多様な働き方を推進する企業には、多様でバラエティに富んだ人材が集まっています。優秀の定義は企業ごとに異なるため、この施策がどの企業にも有効か、というと違います。Yahoo!にとって優秀な人材を集める手段として有効ということでしょう。

さて、話を変えます。
週休3日制が、共同通信によって配信されるのが日本です。一方で海外ではどのような働き方があるのでしょうか。多様な働き方という文脈でよく話が挙がるのが「オランダ」です。そこで、オランダに住む知人にオランダの働き方について、話を聞きました。

結論からいうと、週休3日の労働者が当たり前のようにいる、という話でした。例えば、2、3歳の小さな子どもがいる家庭を挙げてみましょう。父親は、週4日勤務で母親は、週3日勤務という家庭があります。お休みの日はたとえば、父親は水曜日にお休みをとる。母親は、火曜日と木曜日にお休みをとる。そうして、子どもと触れ合える時間を確保しているそうです。とくに水曜日は『Papadag』(=オランダ語で「パパの日」)と呼ばれ、パパが平日に子どもと遊ぶ日として認知されており、周りの方も「今日は、『Papadag』なんだね」と声をかけてくれる、そんな環境なのだそうです。

参考になる記事を見つけたので、下記にリンクを貼ります。

otoyon.com


2000年ごろ、ドイツで働いていたときは、金曜日の午後はお休みでした。なので、週4.5日働くという感覚でしょうか。なので、週休3日の働き方が日本ではニュースになりましたが、海外ではすでに当たり前のように運用されているのです。

さて、ここからが本題。
では、オランダもドイツもなぜ、週休3日制がうまく運用されているのか。オランダの知人に話を聞くと、「何よりも大事なことは家族の時間だから」という話でした。家族との時間が何よりも大切なことで、仕事がそれを阻害するようならば、働き方を変えるというスタンス。ドイツでもそれが当たり前のように浸透していて、私が働いていた事務所のケースでは、昼休みは家に帰って、家族とランチをとって、また仕事場に戻るという方が多くいました。わたしも事務所から自転車で10分ほどの場所に住んでいました。職住近接が当たり前なんです。そして、何よりも家族の時間を大切にしたいから、仕事は時間内にしっかりと行うがモチベーションになっているんですね。だから、週休3日でも生産性が落ちないんだと思います。

週休3日が当たり前の国。それを支えるのは実は国民の「家族最優先主義」。そのモチベーションが生産性を支えている、という仕組みが見えてきます。

では、日本の生産性をあげる議論はどうでしょうか。企業の論理ばかりになりがちで、「個人はどういう働き方をしたいのか。何をいちばん大切にして働きたいのか」というのが、根底に見えないので、国の制度改革、企業の制度改革が進んでも、個人のモチベーションにつながらないのではないでしょうか。結局、箱だけ用意しても魂込めず。

個人が制度を使い切れないという事態になりかねないわけで、働き方改革で一人ひとりがもっと「どう生きたいのか、どう働きたいのか」を考える機会が必要があるのではないか、と思っています。仮に家族最優先主義ではないとしたら、日本人がモチベ―トされることは何なのでしょうか。

そんなことをふと思った月曜日の朝でした。




1週間で気になった記事を改めて洗い出してみる。そして、考える。

自分の情報元となっているのが、Facebook
知人のネットワークではなく、各分野の一流ビジネスパーソンをフォローすることで、タイムラインに他人の目を通して集まった情報が流れてきます。

メディアの記事、動画、本人の一人ごとなど。

それを、いいね!を押したり、保存をすることで、Facebookのアクティビティログに残しておき、週末にまとめて振り返るということをしています。今日は、そんな習慣をあえて、ブログの中で実施してみようと思います。

では、今週、タイムラインに流れてきて「いいね!」を押したコンテンツです。いずれも先読みコンテンツでいて、学びが多いものばかりです。

==【chibi がいいね!を押したコンテンツ】

1.

digiday.jp


「アテンション(興味喚起) × クリエイティブ = Sales(売上)」

スマホシフトする時代のアテンションを詰めた記事。スマホが爆発的に増える中で、これまでの広告手法では限界であり、逆にそれを捨てる勇気が必要とのこと。逆にマスに膨大な予算を投下しているのであれば、その予算を優れたコンテンツをつくることに注力すれば、ローカル誌ぐらいのコンテンツをつくれるはず。

(個人的な学び)
→既存のPR方法に疑念をいただくこと


2.

bizzine.jp


——先を見るために発掘するべきは、「情報」ではなく「人」。もっとも知見があるひとに聞きにいく。歳をとろうが一線級の方々に会いにいき、自ら情報を取得する。大事なことは目的意識を持つこと。双方の強みと弱みを理解すること。

(学び)
→わからなければ一線級の方に会いにいき、教えを乞う。
→教えを乞うだけでなく、何か役立てることがあれば、全力で応える。
→継続することで、ネットワークができる。ネ
 ネットワークがあるから、多様な仕事を生み出すことができる。

3.

www.dhbr.net

Yahoo!Japanの安宅さんと伊賀さんの対談。人工知能による働き方変化がわかりやすくまとまっています。先日、ご紹介しましたが、ユニクロを積極的に活用しようという決意表明!??


4.

style.nikkei.com

日経記事から。育児休業中にMBAなど、学びの期間にしっかりと当てたこと。そのひとつが育児MBA。1年の育休取得により、じっくりと学びの機会を得られる優れた制度だと思っています。

(学び)
・人生100年時代、とにかくインプット(学びなおし)が大事。
・女性のキャリアの方が、柔軟な働き方を許容できる。女性の経験がこれからの働き方モデルをつくっていくはず。


5.

cybozushiki.cybozu.co.jp


エネルギーをもっている人を採用するというメタップス。エネルギーさえあれば、学べるから、あとから知識はついてくるという話。エネルギーがあるひとには、元気なひとが集まってくる。何事も新しいことを生み出すにはエネルギーが大事で、エネルギーを持つためには、社員が「稼ぎ方」を知ることで大切です。

エネルギー量からみる、仕事術にフォーカスが当たられています。


ということで、1月13日(金)分を書いてみました。
いずれも働き方、学び方に特化した記事で、本当によく編集されています。

う〜ん、、、、今日は夜おそくになって、まったく頭が働きません、、、、
ということで、これからしっかり寝たいと思います。

人を動かすならば、まずは「仕組み」からという話

12日のTV番組「カンブリア宮殿」の特集が働き方改革でした。働くをテーマにするこのブログでもこの番組内容を取り上げないわけにはいきません。

www.tv-tokyo.co.jp

 

働き方改革の実例で出てきたのは、SCSK社 と ソウ・エクスペリエンス社。この中でも気になる事例について紹介したいと思っています。

長時間労働の是正:
残業を減らしたら、残業代を払う「スマートワークチャレンジ20」
年間有給休暇20日、月間平均残業時間20時間未満を目指したプロジェクト。長時間労働是正の場合、現場に対して「残業を減らせ」と号令し、強引に進めた結果、メンバーは早帰り、管理職はその分を請け負うカタチとなり、プレイングマネジャー化し、チームの教育が行き渡らなくなり、組織全体のパフォーマンスが落ちる、という話を聞きます。しかし、これを仕組みと時間軸の考えを置いて、解決していました。

残業代がないと、生活が成り立たない という社員の言葉。

生活を成り立たせるために残業する、というのは一見するとおかしな話です。しかし、そこに経営は真摯に応えた。部門ごとの残業時間削減の達成度合いに応じて、賞与などに上積みする仕組みを導入。TVで登場した女性は、約10万円程度上積みされていました。

残業を減らしたら、差分を社員に還元するというおかしな施策ですが、社員のモチベーションを落とさずに、働き方改革を進めるという意味でうまい仕組みです。またそれをずっと続けるのではなく、「習慣を身につけてから、裁量労働制を拡大する」こともしています。基幹職は、34時間分の残業手当を。それ以外は20時間分の残業手当分を裁量労働制の範囲で支給しているそうです日経ビジネスより)

まずは、残業しない習慣を身につけてから。
そして、その習慣が定着したら、裁量労働制に。
仕組みと文化醸成、制度をうまく噛み合わせたよい事例だなぁと思いました。
ちなみに、SCSK社全体の残業時間は、15年度で約20時間だそうです。

プチ子育てを経験する仕組み
ソウ・エクスペリエンス社の事例。子どもを連れて、会社出勤してもOK。放送内では、他人の子どものおむつ換えをする女性社員がいて、ディレクターの「大変ではないですか?」との質問に笑顔で「楽しんでいます」と応えていました。

個人的に、この仕組みは秀逸だと思っています。
プチ育児をすることで、子どもがいる家庭の負荷を社員全員が理解できるからです。自分も親になってわかったのですが、独身、とくに男性には子育ての大変さがわかりません。その理解が進むことで、社員の生活という背景まで気遣った対応ができるようになります。

男性管理職の“家庭内インターンシップ”を提供するスリール株式会社の堀江さんの話を伺ったことがあるのですが、独身男性管理職が育児を経験するとコミュニケーションが劇的に変わるとおっしゃっていました。ダイバーシティが進む組織の中で、社内で見える範囲だけでなく、社員の生活という見えない範囲まで理解が進むことは、組織文化の醸成に大いに役立つのではないか、と思っています。

drive.media

 

そんなことで、売上を落とさず、会社として損をしないで、生産性をあげ、利益を生むよい事例が詰まった番組でした。

まずは、社員の声を聞く。都合の悪い声にも耳を傾ける。そして、

「仕組み」で、まずは行動に変化を起こし、社員の習慣を変える。
「習慣」で、組織の文化を変える。
「文化」で、生産性をあげ、利益を生む。
「利益」で、さらに仕組みを変えていく。


一方で「では、自社でも同様の施策を!」となりがちですが、そもそものビジネスモデルの違い、社員の質(意識とか、ビジネススキルとか、モラルとか)の違いなど、前提が異なるので、うまくいかないでしょう。自社に合った働き方改革を社員といっしょに考え、行動できることが、いちばんの近道でしょう。

最後に。
働き方改革の話では「自社では無理」と最初から拒絶反応があるのですが、大抵が「やれば、できる」んです。そして、上記のプロセスは実は社内だけでなく、マーケットへのサービスでも同様のことがいえます。自社の働き方すら変えられない企業は今後の変化の時代に生き残るのは不可能ではないでしょうか。




クスッと笑ってしまう。学芸員の仕事をまとめた4コマ漫画

美術館が好きです。

そんな自分が気になっていたこと。

それは「美術館の展示場で座っている監視係の仕事」です。

偏見がちょっと入っていますが、「1日、ほぼ身動きせずに椅子に座っているのって、苦痛じゃないのかぁ、、、」とか思ったりしていました。椅子に座らず、展示会場を回りながら、お客さまが作品に触れることがないよう回遊する仕事ならばいいと思うのですが、ずっと椅子に座っているのはなぁ、、、。

そんな疑問を解消してくれる4コマ漫画を見つけました。
岐阜県美術館の学芸員(監視係)が描く「4コマ漫画」です。

内容がシュールで、クスッと笑ってしまうユーモアに富んだ漫画です。
まずは、こちらのリンク先をぜひ見てみてください。

corobuzz.com


(読者視点)美術館で暇そうにしている。
(仕事視点)私たちが暇=作品が平和でいられる証なんです。

(読者視点)美術館は涼しいし、快適
(仕事視点)10時〜18時に座るので、実は寒い。だから、防寒対策は万全。

(読者視点)美術館にいく人は、感性豊でセンスがある人が多い
(仕事視点)「ぷらっと美術館行くか」みたいな普段着の人がいるとうれしい。

(読者視点)作品にお手を触れないでください。注意するのは監視係の仕事。
(仕事視点)クレームの発端は別のお客さま。GOサインで前線に出陣!


監視係の仕事の一端が見えますし、当事者だからわかる仕事の楽しさや厳しさがユーモアを込めてまとめられています。職業柄「あの仕事は、どんな面白さがあるんだろう??」なんて、いろんな仕事に興味を持つのですが、傍目からみるとつまらなそうな仕事にも面白さがあり、そしてその楽しさをユーモアをもって拾えるのは、その仕事を心から好きな人だからだなぁっと感じさせます。漫画からも、仕事への愛情が感じられます。

そこで思ったこと。

いまの自分の仕事の面白さを、言語化するのって意外と難しいということ。考えてみると逆に仕事のネガティブなことは、言語化しやすいですよね。愚痴とか。人間、ネガティブなものほど、言語化できることが何とも不思議な話です。

仕事には、いろんな面白い一面があります。今回紹介した岐阜県美術館の学芸員(監視員)の仕事のように、自分の仕事の面白さを表現したり、言語化してみると面白いのではないでしょうか。仕事がつまらない、面白くないときほど、その仕事の面白さに目がいかなくなるという話を以前、聞いたことがあります。仕事の面白いことを知っていることが、どんなにつまらないときでも、原点回帰につながる気がします。

そんな風に漫画から考えました。

いや〜、改めてですが、この監視係の漫画シリーズはほんっと面白いです。
何よりも切り口が鋭いし、ユーモアたっぷりに自分たちの仕事を読者に伝えきる表現力に脱帽。改めて言いますが、監視係に興味のない方もぜひだまされたと思って一読してみてください。絶対にウケます。はい、絶対です(笑

本当のチームワークを、サッカーから学んでみる。

日本はチームワークがすばらしい、と聞いていたけど、まったく違った——

2000年当初、Jリーグジュビロ磐田で黄金時代をつくった元ブラジル代表キャプテンのドゥンガ選手。当時、Jリーグには現役ブラジル代表が各チームに在籍するなど、外国人選手が日本国内のサッカーレベルを引き上げる大きな牽引役になったと言われています。その当時の中で、個人的に印象的だったエピソードがあります。それが、冒頭で伝えたドゥンガ選手のコメントです。※当時のエピソード記録がないため、文自体は異なる可能性があります。


入団当時、日本はチームワークのいいチームだと聞いていて楽しみにしていた。しかし、そこには、チームワークが存在しなかったというのです。なぜ、そのように思われたのか。

それは「個々が責任を果たしていない」ということでした。

日本のチームの守備は、相手に一人が抜かれても、抜かれた先の人がしっかりと相手からボールを獲るという組織的な守備をしていました。しかし、ここにGAPがありました。海外のサッカーでは、1対1になったら自分がボールを奪うことが義務づけられています。海外サッカーに詳しい方だとご存知だと思いますが、試合中で「1対1の勝率」というのが表示されます。日本のJリーグだとこのような数字はTV放送で見られることはないのですが、海外では当たり前のように表示されます。

自分の責任を果たしてこそ、組織が活かされる。
ジュビロ磐田のサッカー文化を変えたドゥンガ選手のイチエピソードです。

改めて、チームプレーを深掘りしてみると、チームプレーを7つの要素に分解している事例があります。オールド・ドミニオン大学のディキンソン教授とオハイオ大学のマッキンタイア教授の「チームプレーの7つの要素」です。

1.コミュニケーション
2.チームの方向性
3.リーダーシップ
4.モニタリング
5.フィードバック
6.支援
7.相互調整

1.チームワークを支えるのは、コミュニケーション。対話がないとそもそもチームワークは生まれません。相手にどこにパスをだしてもらいたいのか、どう動いてもらいたいのか。意志を伝えることがベースです。

2.チームワークを発揮するためにも、チームの方向性が必要。サッカーでいえば、「リーグの優勝/そのためのチーム戦術」。サッカーでいえば、鹿島がその代表でしょうか。優勝を義務づけられたチームは、チームの目標が明確です。「タイトルを獲る」この1点に集約されます。

3.チームワークには、リーダーシップが必要です。チームを統率するキャプテン。ディフェンスリーダーなど、各役割をリードする者です。リーダーシップはリーダーがあればいいというわけではなく、各々が責任を果たすために発揮すべきものです。

4.モニタリングは、相手の強み、弱み、業務の遂行を理解することです。サッカーでいえば、チームメンバーの役割理解。そして、例えば、○○がボールを持ったら、こう動く、という連携にも通じます。

5.フィードバックは、相手に個々の遂行などについて、伝えること。試合中であってもいいチームというのは、このフィードバックをして、随時修正する力があります。

6.支援は、相手の役割を自分が行うこと。最近のサッカーでは、複数の役割を担うことが必須と言われています。元サッカー日本代表イビチャ・オシム監督が「ポリバレント」という言葉を用いて、話題になりました。複数の役割を担える選手=ユーティリティ・プレイヤーという意味合いで使われています。

7.相互調整は、役割のオーバーラップです。チームワークを発揮する上では、必ず個々の役割ごとにオーバーラップする部分が生まれます。個々の役割が完全に分断された状態では、チームワークは発揮されません。サッカーでいえば、2人、3人目の動きでしょうか。一人目がポジションを移動し、そのポジションにスペースを空けることで、2人、3人目が動きやすく連動できる。こうした連携が生むためにも、相互に調整し合うことが必要になります。

こうして分解してみると、チームワークを発揮できている、できていない、というのがはっきりしてきます。

今日は、サッカーねたから「チームワーク」を考えてみました。いずれにしてもチームの力を発揮するには、「個々の責任」が果たされ、それを支える「コミュニケーション」が必要になるわけで、自分の組織、自分のチームはしっかりとチームワークを発揮できているのか、という指標にしてみると面白いかもしれません。



 

オープンイノベーションを語るひとが、オープンイノベーションできない理由

「オープンイノベーションで、新しいサービスを生み出そう」
「共創(きょうそう)の時代です」

仕事の関係上、よくオープンイノベーションを語る「新規事業開発の方」にお会いします。しかし「オープンイノベーション」という言葉を使う方ほど、実は越境による新しいサービス開発ができていない、というのがわたしの実感値です。いきなりイノベーションが生まれるわけでもないですし、長い目でみなければわかりませんが、新しい新規サービスを生み出す方たちと「オープンイノベーションだ!」と語るだけで終わる方たちで何が異なるのか、というのを書いてみます。

(いちばん感じること)
オープンイノベーションを語る方は、手段が目的化している
個人的にいちばん感じるのは、オープンイノベーションを語る事業開発の方ほど、手段が目的化してしまい、本来の目的にフォーカスできていないと感じています。

オープンイノベーションの文脈でよく語られるのは、「大企業×ベンチャー」による新しい新規事業開発がありますが、先日ベンチャーの方からこんな話を聞きました。

「大企業の方から、いっしょに事業をつくろうって話があるんです。だけど、困ることが多いんですよ」
「どんなことが困るのですか?」
「いちばん困るのが、わたしたちは技術もあります。お金もあります。リソースを自由に使ってOKです。って話です。ベンチャーにリソースを提供するだけで、何も考えない方が多いです。。。。」
「リソースだけ、丸投げしてプランはお願いって話ですね」
「大企業の方にお願いしたいのは、いっしょに事業をつくるということです。いっしょに考えて、考えて、考えて、そうやってぶつかりながら、カタチづくられるものだと思っています。だから、リソースだけ提供しますって話をもらっても、困るんです。サービスをつくるのはあなたの仕事でしょって」

ちょっと脚色していますが、自分がよく聞く話です。オープンイノベーションを語る方ほど、「どんな課題に取り組みたいのか」というそもそも情熱を傾けるものがなく、それ自体すらも他者にゆだねてしまう傾向があります。WHYがないから、結果、HOWだけを語ってしまうパターンです。

一方で取り組みたいことが明確で、WHYがはっきりしている方ほど、オープンイノベーションという言葉は出てきません。「なぜ、その課題に取り組むのか」を語るからです。ー「WHY(なぜ)」がはっきりしていて、境を超えた共創がそのWHYを旗印にカタチづくられているからです。これ自体、狙ってやっているわけではなく結果論としてオープンイノベーションになっています。

大企業で新規事業開発の部署にいます——という方に会うと、個人的に「WHY」に注目して話を聞いています。

しかし、これって逆にチャンスかなとも思ったり。相対的にベンチャーと協業できる素養のある大企業の新規事業開発の方が少ない、ということなので、WHYを猛烈に詰め切り、常々語る癖付けができれば、それだけでチャンスが広がるのではないか、と感じています。

オススメは、このWHYのショートプレゼンを毎回して、他者に採点してもらうこと。相手のどれだけ自分自身の熱意が伝わったのか、を定量化するだけで、何が欠けているのかが分かります。これ、結構やってみると自分の熱量の伝わり方について、自己認知と他者認知の違いがみえてオススメです。

ということで、3連休ですね。
いい天気なので、今日は外出して頭をリラックスさせたいと思います。
では、よい週末を〜!

働き方が変わると思ったひとつのニュースから2017年を考える

あけましておめでとうございます。

2016年、知人の誘いから「俺たち毎日ブログ書くぜ!」の企画に参加させていただき、50本以上の「働き方/キャリア」観点の記事を書いてきました。2017年もさっそくこの企画に載り、「平日毎日」を目標に記事を書いていこうと思っています。みなさま、よろしくお願いします。

さて、新年早々、個人的に興味深いニュースが目に飛び込んできました。

news.tv-asahi.co.jp


AI(人工知能)導入により医療保険を査定する部署の人員を3割カットするとのこと。目的は、作業の迅速化、給付漏れの防止。実際にAI(人工知能)の導入をオペレーションに活用する動きはあるのですが、具体的に人員計画を発表したのは稀です。しかし、今年はこうした動きが加速する可能性があります。

ここで考えなければならないのは、AI(人工知能)の導入が進むことで、
今後、我々の働き方はどう変わっていくのか、ということです。

人工知能の専門家や海外研究者の方にインタビューする機会が多くあり、その内容を踏まえると言葉は違えど、同様の話に集約されるように感じています。

人工知能によって仕事がなくなるのではなく、仕事の質が変わる
→質とは、人間的なクリエイティブな仕事 考える/創造するもの
→質を支えるものは、人間理解や感情理解。

上記の査定業務が代替されるというニュースで示したとおり、多くのデータからある結論を導きだす仕事は、もっともAI(人工知能)が得意とするもの。さらに画像や動画の認識精度があがれば、その領域はさらに広がっていくことになります。技術の進歩は今後も加速していくので、「覚えて、同様の作業を緻密に行う」オペレーションは次々と代替されることになります。

では、今後、仕事はどうなっていくのか。

端的にいうと、仕事そのものの「質」が変わる。そして、その「質」とは、人間的なクリエイティブな仕事、考える/創造するものになっていくことになります。学校教育を例にとるとわかりやすいのですが、現在はある答えにたどり着くプロセスを教えることに注力しています。受験に受かるための教育ですね。しかし、今後は子どもの創造力を引き出す力が先生には必要になります。「あなたの夢は何ですか?」など、問いを立てる力です。こうして先生という仕事の質が、教えるから「能力を引き出す」というものに変わります。こうした仕事の質が変わる場面が顕在化することになります。


では、その「質」を支えるものは何なのか。

ここで出てくる言葉で「人間理解」というものがあります。より人間の嗜好を理解し、アウトプットする。それを支えるのは「好奇心」で、新しいものへのワクワクという感情理解。このワクワクがない人には、創造的かつ考えることはできません。

つまり、好奇心があり、感情への深い思考ができること。

ということが言えます。ある研究者はこんなことを言っていました。

自分の感情を定期的に振り返るようにしているんですよね。喜びとか悲しいとか。それで、いま、足りないと思う感情があるとあえてその感情をもつようなことをしています。たとえば、最近キョウフという感情が足りないと思ったので、正月はホラー映画をずっと見ていました。

 
この話は極論ですが、クリエイティブや考える力がある方ほど、こうした感情や人間を理解する活動が多いように思います。そして、それをとにかく楽しんでいるんです。つまり、自分の感情を理解すること、他者の感情を理解すること。それを楽しめること。それを支えるのは、好奇心です。

働き方について書いていましたが、だいぶ脱線したので話を戻します。クリエイティブ・考えるという仕事の質が変わるという話で、もうひとつ大事な観点があります。それは、クリエイティブな仕事ができないひとはどうなっていくのか、という話です。これは極論をいえば、「身体を動かす仕事」に従事することになります。AI(人工知能)の進歩が進もうがロボット化が進もうが、物理的に人がしなければならない仕事は残ります。こうして、仕事は大きく二極化されていく、というのが専門家インタビューから導く出されるひとつのストーリーです。


さてまとめですが、人工知能時代の働き方は人間理解の差が仕事の質の差になるという話でした。であれば、今からできることは「自分磨き」であり、他者理解しかないわけで、より人間理解を深めるアクションをどうとるのか。そこをちょっと考えてみようと思います。

2017年、まとまりのない記事からスタートしてしまいました。。。。(汗
今年は思考を鍛える、そして楽しむという意味でも、ブログを書くことで自分磨きをします。本年もよろしくお願いします。