小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

いい場は、見えない工夫で溢れているという話

先日、知人のFacebook投稿でこんな話が流れてきました。

内容は、「プロが提供するビールの話」。

投稿からすべてを把握することができなかったのですが、推測するにとあるビアバーの話らしい。ビアバーの店長をAさんとします。そのAさんが提供するビールの感想から読み取るに、同じ場であってもひとによって学びが大きく異なるという話でした。

一つ目は、「ビールが美味しい」「注ぎ方がプロ」とビールだけに関心があるグループ。二つ目は、「Aさんのお話が上手」「会場の空気を掴んで話をしていた」とAさんと会場まで関心が及んでいたグループ。

どちらがいいわるいというわけではありません。ただ、学びに差があり、せっかくの機会なのに最初のグループの人たちはもったいないかも、という話です。

ビールが美味しい、注ぎ方がプロといったもののは、表層的なもの。二番目は、ビールだけでなく、Aさんが生み出す「場づくり」まで言及がいっているものになります。Aさんのビールを美味しく飲める空間はどのようにして生まれるのか。背景にはきっとAさんの日頃のビールへの学び、会場準備、段取り、それを彩る話術。そして、Aさんを囲むお客さんたち。その絶妙な調和が素敵な場を創りだしているのだと想像ができ、同じ空間にいながらも、学びは多々生まれると想像できます。

わたしもイベントを主催する立場なので思うことですが、よいイベントというのは参加者が気づかないところでものすごい数の工夫をしています。神は細部に宿るというやつです。例えば、説明の段取りひとつをとっても違います。参加者のチョイスひとつとっても、違います。逆にこういう目に見えないところに「こんな工夫をされているじゃないですか?」なんて言われると、「わかってくれます!!」と心の中で感激してしまいます。

よい場ほど見えない工夫がたくさん凝らされているんです。自然によい場が生まれることは経験上、絶対にありません。主催者としてはこうした目に見えない工夫に気づいてもらえるとすごく嬉しかったりするんですね(笑 そしてそんなところまで関心が行き届くひととはもっと話をしたくなるので、自然に距離がグッと縮まります。

ということで、見えない工夫まで関心が行き届くと学びが深まり、それがキッカケでいいつながりが生まれ、そのつながりが新しい学びをもたらしてくれるはずです。学びって、物事への最初の関心の深さが大きな分岐点になるのではないでしょうか。

 

時間が経つとこれが大きな差を生みそうです。ではでは。