小さな編集長の雑感(限定版)

小さなメディアの編集長が、仕事や働き方の気づきを書き留めるブログ。限定版。

10月、12月の掲載記事から読者ニーズを考えてみる(振り返り)

「俺たち1カ月毎日ブログ書くぜ!」の最初のシーズン10月分、セカンドシーズン12月分に参加させていただき、今回の記事で52回目の更新になりました。我ながら、よくこれだけ続いたものです。おかげさまで、52回も更新していると、読者の方がどんなことに興味関心があるのか、どういう話を中心に記事を展開すると喜ばれるのか、少し見えてきたので、今日は「読者ニーズ」を考えてみたいと思います。

1. PVが跳ねたコンテンツを整理してみる
2. 整理したコンテンツから共通点を探してみる
3. 共通点から、考察してみる

流入経路が「俺たち1カ月毎日ブログ書くぜ!」のFacebookページと数名の知人にしか知らせていないため、流入経路は限られています。基本、アテンションをしっかりとした記事しか流入が増えないため、PV数=関心が高いこと といえると考え、まずは投稿時にPVがはねたコンテンツを並べてみます。

1位 「ひとを巻き込む」ことについて、アドバイスをもらった話

chibiblog.hatenablog.com



2位 複業(副業)/兼業は夫婦の関係に似ていると言ったワーママの話

chibiblog.hatenablog.com



3位 未来は、ひとと違うことをやっていた方が圧倒的優位の時代になる

chibiblog.hatenablog.com



4位 メディアを運営する上で、もっとも大事なことを考えてみる

chibiblog.hatenablog.com


5位 長時間労働が話題なので、労働時間のデータを調べてみる。

chibiblog.hatenablog.com


 TOP5を並べてみました。本当は評価基準を設けて、それぞれで考察すべきですが、今回はざくっとポイントを整理してみました。

→働き方のトレンドにマッチした記事(長時間労働/兼業/女性の働き方など)
→ニュースで話題になっている記事(キュレーションメディア問題など)
→HOW TO系の記事 (ひとの巻き込み方)

あとは定性情報。読者のひとたちの感想では、
→働き方トレンドをデータを交えて解説するコンテンツ

というのが参考になるとのこと。現状の読者ニーズを探ってみると、「働き方改革」の文脈として知識を得ておきたい、というニーズが多いようです。またHOW TOも人気です。働き方改革を含めて、いちばん変化が起きるのは、現場のマネジメント層です。その上で、今後に起こる変化やそれに対応すべきHOW TOとして「現場の巻き込み方」といったHOW TOに人気が集まりました。

総論、トレンドは抑えるべき。そして、それをデータで補う深掘りと独自の観点に人気が集まっています。ここは、もう少し強化できそうです。そして、HOW TOも今後増やしていこうと思います。

ざくっとまとめてみましたが、いつも朝方30分で書いているので、まとまりのない日記調になってしまいます。今後はもう少し記事らしい記事に仕上げるべく、精進したいと思います。

ちなみにわたしは1月以降の「俺たち1カ月毎日ブログ書くぜ!」1月も参加しようと思っているので、このブログをご覧いただいているみなさま、来年もよろしく御願いします。


 

面白いサイトをつくることで意識していること

面白いサイトをつくろう、というときに何が大事なのか。
面白いサイトには、読者にとって「面白いコンテンツ」をつくることが大切です。

しかし、メディアを運営していて「面白い」をつくるだけではダメだというのもわかっています。

今年、小さいながらもメディアの運営を1年続けてきました。オープン以来、SNSでたびたび話題になることから月次のPV/UU数は上下動するものの、総論ずっと右肩あがりにサイトは成長し、リピートしてくれるファンも増え、名刺交換の際にははじめての方からも「コンテンツ」の内容や感想をお話いただける機会が増えてきました。ほんとうにありがたい限りです。今日は、そんな経験から面白いサイトをつくるコツを書いてみたいと思います。ちなみにテーマは、「働き方」や「キャリア」に関するサイトを運営しています。

1)圧倒的に読者の支持を得られる記事を定期的に配信する
大手のメディアほど運営にコストと工数がかけられない中、サイトを知ってもらうために、まずは圧倒的支持を得られるコンテンツをつくらなければなりません。逆にここにコストをかける、という思い切りのよい投資をするのがひとつのコツです。

わたしのメディアの場合は、ドラフトを作成し、何十人という読者の意見を聞きながら、ドラフトをどんどん推敲する方法をとっています。このプロセスをたどることで、読者の支持が得られる内容になるだけでなく、その記事作成に参加した読者がSNSでシェアしてくださるので、結果、コストをかけた分だけ認知されるコンテンツを配信することができます。下手に数を打つ方法よりも、圧倒的に認知され、支持されるコンテンツを配信することが「面白い」と思われるサイトには必要です。

2)ここが大事。コンテンツを転がす意識をもつこと
コンテンツ配信を継続していると、話題になりやすいキーワードなど、傾向が見えてきます。しかし、話題となるキーワードに傾倒しすぎると途端にコンテンツがつまらなくなってきます。話題が似たり寄ったりになってしまうからです。これでは「読者に刺さる」コンテンツを生み出し続けることができません。ですので、ここでポイントとなるのは「振り幅」をもつ意識をもつことです。

1.いまの自分にどんぴしゃで刺さるコンテンツ
  L課題意識にぴったりはまって、自分ごと化できるコンテンツ。共感を生む

2.昔の自分にどんぴしゃに刺さるコンテンツ
  L若い頃は自分もそうだった(笑 と過去の自分に投影できるコンテンツ

3.自分に刺さらないけど、心に残るコンテンツ
  Lいまは課題意識が合致しない。近い将来課題意識が合致するコンテンツ

1.について、尽力するメディアは多くあります。2.は安心して読めるコンテンツで、スッと頭にはいるコンテンツです。しかし大事なものはここ。3.を意識することが大切だと思います。配信していて、1.2.に対して、3.は明らかにPVやUUは伸びません。しかし、キーワードだけは拾われるように工夫します。こうすると何が起こるかというと、ファーストタッチでは「冴えないコンテンツ」に見られるのですが、巡りめぐってたしかこんなことを言っていたコンテンツがあったな、と思い起こさせることにつながります。

いつも刺さりまくるサイトって、読者に迎合しすぎて気持ち悪い感覚を持っています。いつも全力投球で読者に刺さるだけでなく、こうして世間を転がっていくようなコンテンツも大切だと思って、サイト運営しています。このバランスがいわゆる「編集の醍醐味」です。

まだまだメディアを運営して2年立たない若輩の話ですが、なぜ、こうした考えをもつようになったか、というとほぼ日の糸井重里さんのコメントを拝見していたからです。

コンテンツの「伸びしろ」の話です。

www.1101.com


まだまだ圧倒的支持を得られているわけではありませんが、ここ2年で意識してきたこと、そしてその中で読者に「面白い」と思われるサイトになるコツをまとめました。

しかし、伸びしろをもつって忍耐が必要ですね。
自分がわからないんだけど、なんか転がり続けて面白くなるコンテンツ。
もっと鍛錬して、この域にたどり着きたいですね。

長時間労働が話題なので、労働時間のデータを調べてみる。

高橋まつりさんがなくなってから約1年。電通長時間労働が社会に広く知れ渡り、昨日、代表が引責辞任することになりました。本日の朝のTOPニュースとして扱われていて、「長時間労働の是正」は2017年に大きく動いていくのだと強く感じられるNEWSとなっています。亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。

2017年、働き方が変わろうとしています。これから働き方を一人ひとりが考えていかなければなりません。その筆頭が「長時間労働の是正」です。しかし、メディアで言われる労働時間にキャップを設けて長時間労働の規制を強化しよう、というだけでは解決しないというのは、以前に記事に書いたとおりです(※1)。わたしは長時間労働の規制が万能薬のように語られていることに違和感を持っています。そこで今回は日本の労働についてデータをいくつか紹介したいと思います。朝の30分で調べたことなので、今日はTOPIXまで。後日このデータを交えた見解をアップしようと思います。

(参考記事 ※1)

chibiblog.hatenablog.com


ということで、参考になる資料です。簡単に資料内容のポイントを抜粋します。

厚労省資料:最近の働き方の特徴
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000140704.pdf



TOPIXを抜粋】
→週当たり労働時間の長さは 1980 年代から変わっていない
  L時短政策を進めていたが実は30年以上、労働時間の短縮はされていない
→労働者と消費者の関係。長時間労働だから、24時間消費を臨むニーズが発生?
  L個人、企業の中だけでなく、「市場に失敗」がひずみを生んでいる
→日本は、実労働時間も長いが、「希望労働時間」も他国に比して長い
  L納得するまで仕事をしたいというのが多い。日本の強みともとれて、
   逆に労働時間規制はその意志をゆがめる可能性も考慮しなければならない。
   「非自発的労働時間」と「自発的労働時間」の識別は困難。

→日本は、根回しに必要な人数が多い ※平均4.34人
  L他国だと約2人弱。無駄な関係者がいることが日本の生産性を落としている。
→時間当たりの労働生産性は、アメリカ100とすると日本は60程度。
  Lフランス、ドイツは同様の状況だったが、劇的に改善。日本もできるはず。
→週当たり労働時間が50時間を超えると限界生産性が大幅低下するデータあり
→週当たり労働時間が50時間を超えるとメンタルヘルスが明らかに悪化する
  L社員の健康と生産性は相関あり。健康経営が推奨される理由はここにある。
メンタルヘルス求職者数と企業利益率は相関あり
  L例えば、鬱病による企業生産性の低下は顕著。マネジメント負担など。

こうしてTOPIXを抜粋するだけでもいろんな問題があることがわかります。そして、大きな枠では個人の生産性、企業の生産性を考える上で、市場のニーズも関係があること。にわとりと卵の関係ですが、長時間労働があるからこそ、24時間のサービスニーズが生まれるともいえて、長時間労働がなくなることが24時間サービスの減少につながるのかもしれません。ここでいいたいのは、長時間労働は社会の理解なしには是正できないということです。

また大きな問題として、日本は「希望労働時間も最長」というデータがあります。納得できるまで仕事がしたい、というこだわりの強い日本の気質が表れています。「非自発的労働時間」と「自発的労働時間」の識別は困難ですが、はたらきたいという方の意志を歪める規制では逆に生産性を落としかねず、配慮が必要です。

あとは失笑の対象は、日本の根回し人数ですね。「おれを通せ」というハンコを押すだけが仕事になっている方の存在が見えてきます。

あとは健康ですね。サステイナブルな組織には健康が不可欠です。心理的にも不健康な人と働くよりも、健康な人と働いた方が元気がもらえます。自分も元気に働けます。元気な者同士の刺激は組織に伝播し、生産性を押し上げるともいえます。健康はこれまで以上に意識されるものになるでしょう。

さて、今回は厚労省の資料からTOPIXを抜粋するに留まりました。長時間労働の背景には「労働時間の規制」だけでは解決できない背景がいくつもあります。

一人ひとりがそうした知識を持ち、議論し、よりよい方向性を見いだせたらいいな、と切に思いつつ、わたしもこの問題に取り組んでいきたいと思います。





場をなごませる「笑顔」の効能を考えてみる

笑顔が素敵なお客さまに会いました。

お話をしていて、常に相手に耳を傾け、相づちを打ったり。

「そうなんですよ〜」
「それって、どういうことなの?こういうことかな?」

好奇心の赴くままに問いを立てられて、話が自然とはずんでしまいます。補足すると相手は業界内では著名なビジネスパーソンで、お話の場はメディアのインタビューの場でした。でも、それがほんわかとした雰囲気を醸し出し、あたかもカフェで立場を関係なくフラットに会話するそれに近いようなインタビューになっていきました。

これって、不思議なことだなぁ、、、とインタビュイーの隣で話を聞きながら、その場がなぜ、そうなっているのかを考えていました。

そこで飛び出す、無邪気な「笑顔」。

アハハハ(笑

自然に我々もつられて、笑ってしまいます。笑ってしまうというか、心からそれって面白いね、と思えるんですよね。

あっ、そうか。
この笑顔が、この場をつくっているのかもしれない。ということで、笑顔の効能について、調べることにしました。調べた中で興味深い話が記載されていたのが、心理学者のジェリミー・ディーンは心理学関連ブログ「PsyBlog」で掲載されていた「10 Hidden Benefits of Smiling」という記事です。


ここでは、いくつか今回感じたことにつながる話があったので、ピックアップしてみます。

1.笑顔は視野を広げてくれる
ひとは緊張しているときに視野が狭くなるといいます。目の前に起こることに集中するからです。一方で、笑顔は柔軟性や注意力、全体に広がる洞察力を向上させるといいます。

2.笑顔は、人を寛容にさせる
笑顔は、人を無条件に寛容にさせる効果があるそうです。偽の笑顔、悲惨な笑顔、本当の笑顔かはとくに問題ありません。

3.笑顔は、信頼を勝ちとる
笑顔は、社交性や気前の良さといった評価を高めるそうです。実際に経済学者の研究では、笑顔であれば他の人を信頼する可能性がより高かったとあります。笑顔によって約10%の信頼度を高めることができたそうです。

 

===


なるほど。
こうして調べてみると、あの場が「笑顔の効能」があったのかもしれないと思われます。会話の内容に入れ込む場づくり、信頼関係の構築、そして、何でも話してもいいという寛容な気持ちをつくっていたのかもしれません。納得。

でも、結果、笑えばいい、といっても、ひとは自然に笑顔をだすことができないように思います。自分の感情を振り返ると笑顔にはエネルギーが必要だと思いました。

心の豊かさ、心身の健康。

笑顔が、対話の質を高める。しかし、それを生み出す源は、心にゆとりがあることや、健康でエネルギーを発する身体が大事なのだ。そんな結論から、ますます日々の体調管理や心のゆとりをつくる「メリハリ」を考えたのでした。

メリハリって考えると、子どもがいると自然にそうなりますよね。
改めて、そうやって考えると子どもがいることによるビジネスの効能を考えてしまうのでした。話が拡張していってしまうので、今日はここまでにします(笑

(余談)
記事内でも紹介されていますが、笑顔は異性を惹きつける効果があるそうです。バーで男性が声をかけたキッカケは「目があった」「笑顔」だったという話です。しかし、注釈が。女性には魔法の効果があるそうですが、男性から女性への笑顔はそれほど効果がないようです。残念。。。。

1年の振り返りに効く「1つの質問」

「この1年で、いちばん大きな失敗は何ですか?」

以前、セミナーを共同開催させていただいたときに、とあるベンチャーの代表からいただいた言葉です。シリコンバレーで勉学に励んだバックグラウンドがあり、その際に「失敗」から学ぶカンファレンスがあったことがキッカケだったといいます。そして、日本に帰国したあと、「失敗に目を向けず、成功ばかりに目を向けること」への違和感を感じたといいます。

「この1年で、いちばん大きな失敗は何ですか?」

この問いには、1年でどれだけ自分の枠を広げるチャレンジをしたのか、という意図があります。例えば、30代を過ぎれば、それなりに仕事をこなせます。しかし、それは裏を返すと成長曲線が鈍っているといえます。

人間は、成功よりも「失敗」から学ぶといいます。理由は、人間は成功の探索をしないからです。失敗の探索により、より多くの学びを得る。また、これまでの固定観念を破壊することにもつながるからです。「失敗は、成功のもと」と言われますが、これは統計的にも正しいそうです。

2010年にアメリカのピーター・マドセン氏とヴィニット・デサイ氏が経営学術誌で発表した論文で、宇宙軌道衛星ロケットの打ち上げを研究材料として、打ち上げに成功したグループと、失敗したグループのその後の打ち上げ失敗確率の結果を分析したところ、成功したグループよりも一度失敗したグループの方が次回のパフォーマンスがあがったそうです。

松下幸之助さんも

「失敗は何かを気づかせるための、ベストなタイミングである」

といっています。成長には、失敗が必要不可欠というわけです。

しかし、失敗において個人的に大切にしなければならないことがあります。とくに企業に勤めている方にいえることですが、

失敗しても、自信を失わないようにする ということです。

企業内評価において、減点主義の会社も多くあります。また、チャレンジを応援するという企業体質でも、例えば社内起業においては、既存業務の人たちからはお手並み拝見に見られ、失敗したときの拠り所が自分のみ、ということになりかねません。せっかく社内起業に挑戦したのに、そこで自信をなくして、モチベーションがなくなり、既存業務にまでモチベーションが保てなくなったという事例をいくつか見ています。失敗して自信を失わないためにも「方向性が正しい」「失敗の気づきをフォローしてくれる」メンター的な存在はつくっておいた方がいいと個人的に思っています。

さて、今年も残り2日営業日になりました。
1年の仕事をしっかりと振り返りつつ、来年のプランを立てたいと思います。もちろんチャレンジなプランです(笑

「なぜ」「どうして」の使い方は難しい。コミュニケーションの話。

「なぜ、○○○○するの?」
「どうして、やらないの?」

子どもに対してよく使ってしまう言葉です。とくに悪いことや約束ごとができていないとこの言葉を使ってしまうことが多いのではないでしょうか。しかし、この「なぜ」「どうして?」という言葉を使って子どもに投げかけをしても実は心に届いていないことがあります。最近、コミュニケーションで意識していることだったので、今日はそのことについて、書いてみようと思います。

「なぜ、○○○するの?」
「どうして、やらないの?」

いずれも子どもにその理由を考えさせたい、という気持ちから使っていますが、それが逆効果を生みます。なぜ、逆効果だというと、その言葉自体が子どもにとって、単なる「詰め」になっているからです。

「なぜ、○○○するの」→すでに悪いことと断定した言い草になりがち。
「どうして、やらないの?」→この言葉も端に責めの問いになりがち。

以前、上司と部下の関係で詰めばかりしていう上司の言葉は、部下には届きにくいという話をしました。理屈は正しいけど、人はそれをうまく受け入れられないという話です。では、伝え方が上手な上司は観察していると何をしているのか。

それは、「伝えるための整え方」が上手いという話です。部下に聞き耳を立てさせるための事前準備がしっかりできています。例えば、まずは「褒め>詰め」「1対1で人前で叱ることはしない。自尊心に配慮」です。

 

chibiblog.hatenablog.com


では、今回の子どもの件ではどうなのか。とくに「褒め>詰め」というのが大事で、
「伝えるための整え方」では、まずは「承認すること」です。

例に出してみます。よく自分の息子は「プラレールで遊んだあとに、なかなか片付けができない」という悩みがありました。ここで、親が言ってしまうのは、

「なんで、プラレールのお片づけができないの?」
「どうして、プラレールのお片づけをしないの?」

すでに「お片づけしない悪い子」というニュアンスを感じ取れるコミュニケーションになってしまっています。

では、どうすればいいのか。例えば、「承認」を入れるとこうなります。

「いつもできているのに、今日はできていないね。どうして〜」

「いつもはできている」「今日は〜」と限定的にさせることで、普段は承認している。しかし、「今は」できていないとなります。全面否定しているわけではないので、聞く耳を持ってくれる場を整えることができます。

ちょっとしたコミュニケーションの違いが、相手のモチベーションの差異を決める、というのを子どもを通して、勉強しています。


息子が今度4歳になります。言葉の意味もよく理解し、自分の意志でやること、やらないことを決めることができます。しかし、その選択は必ずしも自身の成長や社会に出る上で正しい判断とは限りません。

親として、コミュニケーションでどう相手に気づきを与えるのか。どう学びにつなげてもらうのか。もっと考えていかなければならないな、と思います。


“断捨離”によって、ほんとうに大切な価値観に気づくという話

世間は、クリスマス一色。読者の方はどのようなクリスマスをお過ごしでしょうか。
chibi家では、祖父母も集まり、大にぎわいのクリスマスパーティで過ごしました。

クリスマスツリー、飾りに彩られた部屋が一日たち、今日から片付けが始まります。


そうです。


年末に向けた「大掃除」です。chibi家は、毎年年末に実家に帰るため、年末年始にゆっくりと部屋の掃除をしている時間がありません。そのため、クリスマス後に行うのが恒例行事です。

そんな朝、ふと思ったのが「断捨離(だんしゃり)」です。ご存知出ない方のために記載すると、断捨離とは、不要なものを減らすことで、モノへの執着をなくすこと。そして、生活に調和をもたらそうとすることです。

最近、大胆に断捨離した男性の話を聞きました。
それは家の中のモノを思いきって捨てたという話(もちろん、メルカリも含みます)。結果的に部屋の中の7割近いものが減ったことで、あることに気づいたんだといいます。

それは、
「いま、残したものは本当に大切なもの。では、どんな価値基準でこのモノを残したのかということを知ることができた」と言います。その言語化された価値基準までは突っ込みませんでしたが、そこに価値があるといいます。そして、それを定期的に実施することで、自分自身の価値基準の変化も知ることができるのだといいます。

当然、衝動買いもなくなるし、環境に入ってくるモノも少なくなります。
その中で、次に断捨離を行えば、より価値基準はシャープになります。

お〜、たしかに。
それは、わかりやすい! と気持ちが高ぶったりしました。

断捨離といって、捨てる、手放す、部屋が片付くということだけが価値ではありません。「大切にしたい価値基準」を言語化、再確認できるというのがもっとも価値のある部分ということを知れば、何か大掃除というものがワクワクするものに変わるのかもしれません。


翻って我が家の話へ。

もともと大掃除で「捨てる」行為を行っているものの、なぜか毎年モノが増える。これって、家族間、自分の中に「モノの価値観が変わっていない」もしくは物欲を抑えきれていないことがあるのではないか、と改めて反省させられたわけです。

捨てることによって、自分たちがほんとうに必要とするものは何か。
ここを徹底的に考えて、モノを買う方って少ないのではないかと思っています。

大掃除を前に、「価値基準の言語化:大切にしたいものは何か」を意識して、作業を進めます。

では、よい週末を。

日本人はスケジュールに無頓着? スケジュールが生むパフォーマンスの違いについて

12月23日(金)主催者のご招待で、とあるビジネスフォーラムに出席してきました。出席しているのは、大企業のイノベーション/研究機関の方々や経営者、NPO一般社団法人の代表、アカデミック分野の方々など、錚々たる方々。

テーマは、ライフスタイルやイノベーションの話が中心。

ここ1年で行った中でもっとも刺激的なフォーラムで、学びの多いものでした。今日はその中で気になったTOPIXを紹介します。

そのTOPIXとは、「スケジュール」。

なぜ、スケジュールの話になったのか、というと、1年間のスケジュールをどれだけプランしておくのか、という議論になったからです。話の中心は、NPOの代表に。彼のプランニングの考えは、

1.年間スケジュールは、だいたい埋めておく。
 長期休みの期間、すでに決まっているアポイントなど。それで8割埋まるそう
 また、月に2週間分の休みをしっかり確保している。
2.無理をしない
 身体が悪く、長期入院をすることも多い為、無理して仕事を詰め込まない

1.についてですが、日本人はスケジュール管理がしっかりしているようで、スケジュールに無頓着という話でした。例えば、年間の休みについて。米国のひとは1年のプランでここは、家族で長期間の旅行、イベントはここ、など年間プランを決めていくそう。自分の解釈としては、海外は年間を線として捉えて、全体をプランして管理する。日本は、線がなく、直近の点を決めて、その点の管理をしっかりとするタイプ。

差異が生まれるのは、中長期で年間スケジュールを決め、制約を決めることで「自身の働き方」を考えることができること。制約のある働き方という中で紹介されたのは、松下幸之助さんで、身体が弱い松下さんは身体を酷使することができないため、限られた時間の中でどうパフォーマンスを出すのか、というのに尽力したとのこと。

年間スケジュールが埋まり、時間の制約があれば、あるほど、その制約条件の中で働き方を考えるため、仕事の成果があがる。逆に制約がなく、どれでも仕事を受けるとパフォーマンスの精査を怠りがちになる。

なるほど、たしかに。

また制約条件の中に、「休みの時間」をしっかりとるというものがあります。例で出てきたのは、ビルゲイツさん。Think Weekというものがあり、1週間、いっさいの外部コンタクトを遮断し、本等を持ち込んで、考える時間を設ける。脳もいつものパターンに犯されているので、こうして脳を切り替えるにも時間を要するともいいます。


「日本人は、スケジュールに無頓着。背景にあるのは、捨てることが苦手だから」


というものが見えてきます。制約がないから、無頓着に予定を詰め込む。
逆に、ほしい未来を描き、どれを継続し、どれをやらないのか。とくにやらないが大事で、やらないことを決めることで、よりほしい未来に向けたことに集中できるともいえます。

以前、あるコンサルタントにこんなことを言われました。

「ストレングスファインダーで、自身の強みを理解しているひとがいます。
 でも、これだけでは不十分。大事なことは34項目すべて理解すること。
 なぜならば、苦手なものを知ることでやらない、人に任せる決断ができるから」

こうして考えると自分の年間スケジュールもざっくりすぎる。
なんか身体の体調が悪くなってきたから、有給を使おうかな。
なんか気分的に旅行にいきたくなってきたから、長期休みで家族旅行を入れようかな

そんな行き当たりばったりだからこそ、全部DOする。振り返りが甘いとなっていたことに気づきました。ということで、この3連休を通して、来年1年のスケジュールをしっかりと決める。

やるべきことと、やらないことをしっかりと決める。そんな時間にしてみたいと思います。

今日も都内はいい天気みたいですね。よい週末を!

ゾーン(極限の集中)に入るための3つのステップを試してみる。

「俺たち1カ月毎日ブログ書くぜ」の企画に参加して、はや1カ月半。10月に参加、そして、12月に再度参加させていただき、この短期間で43本の記事を書いてきました。思ったよりも急ピッチで制作をしてきたものです。

しかし、こうして毎日書いているとどうしてもねたがない、書くことがないと悶々とすることがあり、「どうしたら、いっきに書き上げることができるのか」ということを考えるようになりました。

そして、ベタですが集中力を増すための方法を試すことにしました。それが、予防医学者の石川善樹さんがいうゾーンに入るための3つのステップです。実際にこれを実施してみると、ブログを書こうとしても悶々として手が動かず、時間が過ぎてしまったということが少なくなりました。今日はこの事例について紹介します。

実際にやってみたこと:
石川善樹さんはゾーン(極限の集中)に入るためには、3つのステップを踏まなければならないという話をされています。これを実践してきました。さきに3つのステップを解説します。


1.強いストレスをかける
  …最初にストレスを掛けます。よく使われるのは、締め切り効果ですね。
   ○○分で、この作業を終わらせる、というものです。

2.一気にリラックスする
  …「ヤバい、ヤバい」という状態で自分を追い込み、
    そのあとに「でも、やるか」と開き直る。

3.適度に明確な目標を定めて、実施する
  …作業のゴールをイメージする。目標がないと集中できないとのこと。

これが、石川善樹さんがいうゾーンの入り方になります。

では、これをブログを書くに応用するとどうなるのか。

1.の締め切り効果は、明確な時間の締め切りをつくること。この「俺たち1カ月毎日ブログを書くぜ」は、明け方までに記事を書くことが締め切りラインになっています。それで夜に書こうとなると「何を書こうか」と悶々としたり、締め切りがないのでダラダラと書いてしまうということがありました。

そこで、朝に記事を書くことにしました。朝は子どもの保育園への送りの準備、自分自身の出社もあり、時間が制限されます。妻が起きてくるまでに作業を終えていないと、嫌みを言われます。そのデッドラインまでに書き上げなければなりません。この締め切り効果を使って、いっきにストレスをかけることしました。

2.一気にリラックスですが、これは石川善樹さんがいう呼吸法を使っています。3.2.5の法則です。

3秒吸って、2秒留めて、5秒ゆっくりと吐くというもの。なぜ、これでリラックスするのかというと、石川善樹さんいわく「酸素の交換が上手くいく」からなのだとか。

3.の適度に明確な目標を定めて、実施するというのはもちろん、記事を書き上げるイメージです。そして、記事を書き上げるためには「ねた」が必要になります。このねたは、前日の寝る前までに決めることにしました。

それと3.の明確な目標を定める、という点で石川さんが面白いことを言っていました。

例えば、学習についてですが、日本人は学習がすごく下手。実際、学びを最大化したいのであれば、「うかつに勉強してはいけない」のだそうです。まずは「勉強したくて、辛抱たまらん!!!!!」という気持ちになるまで、うかつに本や勉強に当たってはいけないのだとか。これをハーバード大で石川善樹さんは学んだそうです。

これを今回のブログ企画に置き換えると、「これは書きたい!!」というねたがない限りは書き始めてはいけない、ということになります。となれば、まずは前日の寝る前まで「書きたくて、辛抱たまらん!!!!」というねたをつくっておけばいいわけです。


ざっと上記のことを数日進めてきましたが、朝方、20分もあれば、いっきに書き上げることができるようになりました。

まだまだ構成が不十分であったり、落ちの作り方が甘いという話はありますが、まずは「ブログ記事を書き上げる」という日々のゴールは達成しているので、よしとしています。

あとは、技術の問題ですね。はい、精進します。


そして、最後に余談ねた。
実は偉人の方々もこのストレスとリラックスをうまく使って、偉大な作品を残していたといいます。それはどんなときか。

だいたい、「離婚訴訟」など、女性とのトラブルだそうです(汗

失恋など、過度なストレスに入ったあとに開き直りが起こると、クリエイティブが生むのだそうです。。。。さすがにこのねたは、自分には適用しにくいですね、、、、(苦笑

今日は東京都内はいい天気になりそうですね。
では、よい週末を!!!!

少子化がとまらない現実。これからどう変わればいいのか。

衝撃的な数字が目に飛び込んできました。
出生数が、1899年の統計開始以降で初めて100万人を割り込むとのこと。

www.nikkei.com


主な理由は、
1.20~30代の人口減少
2.子育てにかかる経済的な負担から第2子を産む夫婦が減っていること

20代、30代の人口減少はそもそも抗いようのないものですが、2.の件は、まだまだ対策ができること。ただ現実をみても、わたしの会社の部署でグループで、結婚して子どもが2人いるのがわたしだけしかいません。平均年齢が若い会社であることを差し引いても、これはあまりに少ないという印象をもっていました。

結婚している会社の同僚にさりげなく「子どもの予定」を聞くと、だいたい2つに集約されます。

1.30代前半で生む必要はない。30代後半で一人でOK
2.もともと結婚が、子どもをつくらない前提だった

2.については、お互いバリバリキャリアを積んで、稼ぎたいという志向。1.についても晩婚化が進むといっても、30前後で結婚するひとが多くいます。しかし、子どものこととなると30代後半でOK、という志向の方がたくさんいます。

ちょっと古いのですが、平成25年度にレポートされていた厚労省白書の中にも、出産に関する記載が多く見られていて、興味深いデータがいくつかあります。

www.mhlw.go.jp


わたしが個人的に気になったデータは、

実は国際的に見ても、日本人は「理想の子どもの数」が多いということです。

比較対象は、日本、韓国、アメリカ、フランス、スウェーデン。データを見ると、どの国でも 2~3人と答えた割合が多くて、7~8割を占めていることはいっしょです。しかし、韓国と、アメリカでは1人でいいというのが日本の2倍。日本は決して、1人でいい。子どもはいらない、という志向を持つ方は他国に比べて低いことがわかります。平均すると、2.3人。他国と比して、決して少なくはなく、むしろわずかですが「多い」。

では、結局なぜ、理想と現実の乖離が生まれるのか。

厚労省のデータでも突出して高いのが、「経済的理由から」という話です。先ほど記載したわたしの同僚についても、言葉では表に出さないものの、「経済的理由」があるのかもしれません。いまはよくても、リストラ、先々の収入の補償がなければ、子どもを生むというリスクを積極的に踏めないということかもしれません。30代後半に、というのもキャリアの見通しが立ってから、という見方もとれます。

改めて見てみると、結局、「経済的理由の解消」なくして改善はないという話かもしれません。しかし、経済成長がない中で国内全体で収入が伸びるというのも考えにくく、現実はその収入でどう子どもを育てるのか、を考える方が現実的です。

考えだすとまだまだたくさんあるので、この解消法としてどんなことがあるのかを後日記事にします。